担当編集者は知っている。


『死との対話』
著者:山田真美
価格:1,575円(税込)
発行:スパイス
ISBN:4902835002
【Amazon.co.jp】はこちら


すごい本です。
いきなり死体山盛りの話から始まるんです。
「死」についての本って、
とっても観念的で哲学的な話では?
というイメージを勝手にもってしまいがち。
いけない、いけない。

死ぬと魂はどこへいくのか??
という話にばかり固執して、
死ぬと「死体」になるとは
あまり思っていない私たち日本人。
それは、山田さんが書いていらっしゃるように、
「死体」や「死」自体を隠しているからなのでしょう。
私が今までに直接見た「死体」は、祖母と祖父の2回。

「人は必ず死ぬ」という当たり前のことを、
伝えてくれる本です。
そこにある「死」と向き合うことは、
逆にきちんと生きるという意味でもあるでしょうけれど、
それより何より、シンプルに
「人は死ぬ」ということを感じたのは、
凄いことでした。
            (ツルミ)

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担当編集者/スパイス代表・芝田暁

作家の山田真美さんが<死>をテーマにした
ノンフィクションを書こうと最初に思ったきっかけは、
2002年9月11日のことで、
奇しくもあのニューヨーク・テロに襲われ、
アメリカ全土がパニックに陥った日の
まさに1年後であった。
当時、私が在職していた幻冬舎の仕事
(中学1年生が学校の教科書で習う約450の英単語だけで
 英語を攻略できるコミカルで実戦的な
 『ブースケとパンダの英語でスパイ大作戦』。
 翌年、ベストセラーになる)
でパプア・ニューギニアに取材で訪れていた山田さんは、
たまたまオフの時間に宿泊先の目前の海で
シュノーケリング中に潮に呑まれ、
危うく命を落としかけた。
「天気は快晴。海には波ひとつなく、
 完全な凪の状態である。ところが海中に1箇所、
 恐ろしく潮の速くなっている場所があったのだ」
若い頃からスキューバ・ダイビングを趣味とし、
学生時代は海洋学部に籍を置いた
セミプロ級のスポーツウーマンの身としても、
まさに晴天の霹靂の出来事だった。
さんさんと陽が降り注ぐ雲ひとつない南国の
紺碧の空の下で、いままさに溺れ死のうという
無常な状況の中、どこからともなく流れてきた
空のペットボトルにしがみついた山田さんは
そのまま漂流を続け、地元の人に救助されて
奇跡的に生還することができたのである。

その後、私は独立して昨年6月、
スパイスという出版社を興し、縁があって
山田さんの<死>をテーマにしたノンフィクション
『死との対話』を記念すべき1冊目の本として
昨年11月に刊行させていただいた。
『死との対話』は、インド在住6年の経験がある山田さんが
実際に見聞きし、体験した<人間の営み>の記録である。

山田さんは、飛行機同士の空中衝突現場で
無造作にパワーショベルですくい上げられる
351体もの夥しい死体の山に直面したり、
道の曲がり角で行き倒れの死体につまずくなどという
想像を絶する経験をしてきた。
また、子供の急病で駆け込んだ病院の
悲惨な医療体制に愕然とした経験や、
死体を切り分けて魚に食べさせるという水葬の方法、
死体を焼く薪代は5000円だけですむという
葬式の値段まで本書で紹介される様々なエピソードは、
日常生活で死体を目にすることがほとんどない日本人には
かなり強烈だが、たいへん興味深い内容である。

一方、本書では体験的なルポルタージュの記述だけでなく、
公表されている統計に基づいて
「世界で最も自殺しやすい男と女」について言及したり、
日本の仏教では煩悩の数とされる
「108という数字の謎」についても徹底的に考察する。

さらに、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ法王への
単独インタビューにも成功した山田さんは、
その全文を小学館の会員制雑誌「和樂」
(2004年12月号)に発表し、
本書にも収録させていただいた。
これは昨年の9月にインドのダラムサラにて
行われたもので「和樂」編集部のスタッフと共に
私も同行させいただくという好運に恵まれた。
最近、日本では若者によるリストカットや
中高年の男性自殺者が急増しており、
その問題について山田さんが法王に尋ねると、
「おなかが空いているにもかかわらず<おなかが空いた>と
 言えないこと」が日本人の最大の問題点だと
返答して下さった。
苦しい時でも正直に言えない日本人の
曖昧なメンタリティが、自殺を助長してきたのかも
知れないと思った山田さんは、本書を通じて
「人は必ず死ぬ。その事実をどう受け止めればいいのか」
という永遠の命題を最後まで問い続ける。
そして、日常生活の中で「死」の対極にある「生」と
死にもの狂いで向かい合うインド人の生き方にこそ
ヒントが隠されていることを力強く私たちに教えてくれる。

人類最大のテーマと真っ正面から取り組み、
普遍性に満ちあふれた内容の優れた本を
新規の版元として刊行させていただいたことは
本当に光栄である。
おかげ様であらゆるマスコミ各紙誌から絶賛を受け、
日本図書館協会選定図書にも選ばれ、
発売3か月経ったいまも本書はずっと売れ続けている。
担当編集者として何年経っても
けっして色あせることのないロングセラーになることを
確信している。

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『死との対話』
著者:山田真美
価格:1,575円(税込)
発行:スパイス
ISBN:4902835002
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postman@1101.comに送ってください。

2005-02-28- MON

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