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| 担当編集者は知っている。 |
あたりまえですが、 小さいものと大きいものを作るのでは、 最初から考えることが違います。 また、「できたらいいな」という夢を 実現するには、経験と、知識だけでなく、 想像力やアイデアが求められます。 わたしがこの本を読んで感じたのは、 「今までにないものを作るのはおもしろい!」 ということです。 本書の冒頭にある『ワクワクすることを発信したい』 という言葉のとおり、この本は、 “マジンガーZの格納庫”は実現できるかどうか? という問いに対する答えだけではなく、 夢を実現するワクワク感を与えてくれます! (「ほぼ日」さいとうりか) ************************************ 担当編集者/幻冬舎 穂原俊二 飛行機で東京に帰ってくる時、 東京湾の真ん中に通る アクアライン(海ほたる)が見えます。 広い真っ青な海面を一筋の道路が 夢の情景のように続いていて、 やがて見えてくるレインボーブリッジや、 ニューヨークと比べてまったく遜色のない 高層ビル群を眺める度に、 「ああ、東京もとうとう未来都市になったんだ」、 「大阪万博の年、1970年に放送されていた NHKこども人形劇シリーズ『空中都市008』みたいだ。 もう今は未来なんだな」 という感慨に、深く深くとらわれます。 ![]() ▲20世紀最大級のビッグプロジェクト、 東京湾アクアライン(海ほたる)。 その海ほたるを作ったゼネコンの一つが、 この本の著者、前田建設工業の方々です。 スタッフは、私と同じように あの頃感じた未来への夢を胸に秘め、 「オレたちは新しい『プロジェクトX』を やっているんだ」と、 海ほたる建設に携わりました。 そして、難しい工事も最新の技術と工夫と努力で 大成功を収めます。 (その様子は本書の58頁に紹介されています) とはいうものの、この海ほたるが、 開通してから大赤字なのは報道されている通りです。 それはまるで、ずっと輝かしい未来へ向いていた 歴史の矢印が、すでにUターンしはじめた ということなのかもしれません。 もしかしたら、 もうこんな未来都市建設を思わせるような 大プロジェクトは、ないのかも? という思いがふと頭をよぎります。 しかし! 前田建設ファンタジー営業部の面々は、 そんな思いをけちらすように、 「昔、アニメで描かれていた科学だって 今はもう空想じゃないんだよ、 やってやろうじゃないの!」と、 本気で「マジンガーZ地下格納庫一式工事」に 取り組みました。 ![]() ▲後ろ左から、野本さん、上田さん、岩坂さん。 前左から、野中さん、伊藤さん。 ボランティア・ベースで集まったメンバーは5人。 社内の様々な分野のプロフェッショナルを訪ねて、 「マジンガーZ格納庫の施工検討について 聞きたいのですが…」と、 あちらこちら聞いてまわります。 はじめはポカンとしていた社内の人たちも、 次第に熱い技術者魂を発揮して、 多くの専門的かつ面白いアドバイスを提供してきます。 そのうちに社内では足らないと、 外部の他の会社にも発想を求め、 精緻に計画が組まれています。 こうして、 「前田建設ファンタジー営業部」という WEBがスタートしました。 ![]() webは月1回のペースで更新され、 語りは実際のメンバーの会話でオタク話も交えて、 楽しく語られていきます。 内容は真剣そのもの。 地盤の分析から材料や構造の検討など、 読み進めるうちに建築の現場に触れる楽しさが、 いきいきと伝わってきます。 もちろん中には、 「こんなことをやる技術は、はじめてではないか」 という提案も出てきて、 もしかしたら「ものつくり日本」の最先端の現場かも、 という感慨も湧いてきます。 現場の仕事は楽しい、 そんな気持ちもぐいぐいと伝わってきます。 そうして、試行錯誤のシミュレートの結果、 「マジンガーZ地下格納庫は出来る! 予算は72億。 工期6年5カ月(ただし機械獣の襲撃期間を除く)で、 発注があれば引き受けます!!」と、 ドーンと胸を叩いています。 その展開の鮮やかさには、 この「担当編集者は知っている」でも 著書が紹介されている 山形浩生さん(こちらとこちら)が、 「傑作。すばらしい。土木技術も進歩したもんです」 (アマゾンのカスタマーレビュー)と 評しているほどです。 私がWEBを見て、 最初に前田建設ファンタジー営業部の皆さんに 連絡を取った時には、 すでに「マジンガーZ地下格納庫一式工事」の すべての見積もりを終えて、 もう「銀河鉄道999の橋桁建設」に着手していました。 現在ではそれも無事終了し、 次のプロジェクトに取りかかろうとしています。 書籍にまとめるにあたっては、 建築技術の話をさらにわかりやすく基礎的なものから 起こして、まったくの初心者でも やさしく読める内容として書いて頂いています。 もちろんWeb上で掲載されている話以外のエピソードも 付加されています。 本書を読みながら、 さらなる未来都市に思いをはせてみるのも、 とても楽しいです。 読後、また飛行機からの情景を思い浮かべて下さい。 羽田から西へ海ほたるを眺めて飛び立ち、 やがて美しき富士山が見えてくると、その麓には、 きっとマジンガーZ地下格納庫が 幻視されるに違いありません。 ![]() デザイン・川名潤(Pri Graphics)/写真・田村昌裕 /レタッチ&CG・MACH 55 GO! ************************************ |
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2005-01-25-TUE
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