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しのぶ

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MARIA

ナオ&リオ

貴子

「しのぶ 18歳」
もはや天然記念物的存在の超お嬢さま。
まぶしいほどの柔肌。

「レモン 20歳」
夜の都会を疾走するエッジな女。
今春短大を卒業、女優志願。

「MARIA 21歳」
爆乳&巨乳。はじける肉体がつくり出す白日夢。

「ナオ&リオ 18歳&19歳」
渋谷の街で無邪気に遊ぶ2人。
戯れの二人のHは最興奮。

「貴子 20歳」
鎌倉の実家から海に面した別荘へ。
女子大3年生の週末旅行。

『 Accidents TOKYO 』
撮影:シノヤマキシン
アートディレクション:秋山具義

出版社:朝日出版社
定価:各巻 2048円(税込)
仕様:天地20cm、左右14.8cm、
   ソフトカバー、平均134ページ
2000年6月20日出版


担当編集者:
朝日出版社 編集部 仁藤輝夫さん


●シノヤマキシンの謎
「わたくし、シノヤマキシンとカタカナで書く
 新人カメラマンです。大好きなホンマタカシさんや
 ヒロミックスさんもカタカナ名なので
 それにあやかってみました。
 今ちまたにハンランするヌードグラビアや写真集は
 ぼくにはちっとも面白くありません。
 それはつくり笑いや、媚びたポーズや
 不自然なH顔や湿った情念だったりするからです。
 それでぼくは2000年の今、
 東京で出会った若い女性たちの5つの姿を、
 明るく軽く、自由にのびやかに、
 そしてちょっとHに撮ってみました。
 どうぞ皆さん、ぼくと2000年の女ともだちとの
 ワイワイガヤガヤ楽しいフォトセッションを
 ぜひ見てください。
 たぶん漢字の篠山紀信さんとは
 年令が30歳位ちがうのではないでしょうか」。
               シノヤマキシン

これは、5冊の写真集『 Accidents TOKYO 』を
同時に刊行したばかりのシノヤマキシン氏が、
テレビ朝日の番組『TONIGHT2』への
出演のかわりに送ったファクシミリの全文です。
番組では写真集の全容とファクシミリが紹介され、
漢字の篠山紀信氏との違いが論議されました。

          
●TOKYO縦断-----旅の始まり
シノヤマキシン氏は、5本の映画を同時に撮影する
映画監督&総合プロデューサーのようでした。
まずは、暗号のように一枚のメモが渡される。
そこには撮影のスケジュールと場所、
撮影に関わるスタッフの名が書かれている。
作品の構想はすべて写真家のアタマの中に、
まるで大理石の中に埋まっている彫刻のようにある。
200年の伝統を誇るパリ、オペラ座のてっぺんに
世界最高峰のバレエ・ダンサー、
マニュエル・ルグリがヌードで立つ、
漢字の篠山紀信氏の写真集
『ルグリ・イン・オペラ』
(朝日出版社刊、定価12,600円)
の刊行を記念して行なわれた写真展が、
1000人の入場者を集め
盛況のうちに終わって間もない2000年の冬の最中、
東京およびその周辺を縦断する撮影の旅は始まった。


●シノヤマキシンはハヤテ(疾風)であった
明るい昼の渋谷、真夜中の渋谷。
シノヤマキシンはハヤテ(疾風)のように駆け抜ける。
一度の撮影で20000歩は走る。
そして、エッジの効いた鋭さで滑空する。
それはまさに町中を平気で掠め飛ぶ
ツバメのようなのびやかさと俊敏さで、風に溶け込み、
ひととき誰からも見えない地点を見つけだす。
写真家は被写体の前で、完璧なまでに透明人間になる。
そこに気配さえないほど
見事に写真家が消えているからこそ
読者は被写体である女性と視線を共有できる。
恋をすることができる。
それも、被写体である女性の美しさが
消えかかる瞬間を、採集している。
出来上がるのは美の標本だ。


●思わぬアクシデントもキシン氏は物ともしない!
新木場での撮影では、スタッフはキシン氏を見失う。
2メ−トル以上ある柵もひとっ飛び、
埠頭の近くで夕日を撮影中のキシン氏を発見。
今回の撮影は99パーセント快晴。
一回だけ雨の日が……、しかし窓に映る雨滴が
見事に美しく表現されている。
「ここで撮影はできません」。
こうしたフレーズに何度遭遇したことか。
そんなときは決まってキシン氏は消える。
しかし、その場所でしか撮れない写真が
不思議にも必ず写っている。
そこにいないでどうして撮れるのか。
それは謎である。
そして季節は春に。
撮影の旅は終わった。


●アッキィ・パワー炸裂!
新婚旅行のイタリアから帰ったばかりのデザイナー、
アッキィこと秋山具義氏のアイデアが炸裂する。
6枚組ポストカード。
シノヤマキシンTシャツ。
ポスター効果抜群のシルク印刷の大型封筒。
(これらはプレス用のものですが、
 本書に入っている愛読者カードに「希望の品」と
 「“ほぼ日”を見た」と明記のうえ投函してください。
 若干名の方にプレゼントいたします。)

そして、秋山氏とともに1000枚近い写真を
ポップ&クラッシックの音楽にのせて
スライド上映スタイルで
キシン氏から見せていただいた。
組曲のようにみごとなまでの緻密さと
繊細さでまとめられた5冊の写真集の全貌が
ここで初めて明らかにされた。
これは感動的なひとときだった。

秋山氏のキレのいいスピーディーなデザインワークで、
5冊が5色に彩られた美しい写真集が、初夏、爆刊された。
ちなみに、この5冊同時の写真集という新商品のアイデア、
そして「爆刊」という言葉は
シノヤマキシン氏の発明である。
なお、5冊をまとめて出版社に直接ご注文の方には
秋山具義氏デザインによる、半透明でおしゃれな
特製箱入りセットが用意されています。
(ただし、品切れの時点で終了とさせていただきます)

秋山氏に作っていただいた
『Accidents TOKYO 』のホームページも
ぜひご覧ください。
http://www.asahipress.com/


●『 Accidents TOKYO 』について、
 デザイナーのアッキィさんにお話を聞きました。

 (取材:ほぼ日スタッフ)

篠山さんに会ったのは、
今年(2000年)の3月16日だね。
ホンマタカシさんに紹介してもらって、
西麻布のバーに3人で行ったんだよねー。
で、実際、僕は撮影現場には立ち会ってないんだけど、
すでに写真は半分くらい撮ってあったんだよね。
そのときに、デザインのイメージを話してもらって。
で、次の打ち合わせのときに、
篠山さんが「カタカナでやろうかな」と。
なんかそういう気分で、やりたいなと。



それで『シノヤマキシン』ってカタカナのロゴ入りの
Tシャツを作って……、まあ、そのロゴは
ちょっと“マツキヨ”っぽい(笑)。
そのTシャツは、もともとパブリシティー用に
雑誌とかに配ったんだけど、
僕が周りのカメラマンにも渡したんだよね。
ホンマさんも着てるし、長島有里枝さんとか、
石田東さんというカメラマンも着てくれて、
なーんか、いろんなカメラマンが
「シノヤマキシン」ってTシャツを着て
写真撮ってたらおもしろいなーと思って(笑)。
篠山さんも気に入ってくれて、
雑誌とかに出るときに着て出てくれて。

写真集の内容は、重々しくしたくないというか、
軽い気持ちで見られる写真集っていうイメージは
あったんだと思うのね。
でさ、普通は写真集って、本屋さんに並ぶときに
シュリンクといってビニールパックされてて、
中身が見えないようになってるでしょ。
で、帯がついてて、「センセーショナルななんとか」
とか書いてあったりするでしょ。
だから、帯をなくして、中も見えるように
ビニールのパックをしないようにしようと。
そういうことも話のなかに出てきて、
とにかく買いやすいヌードにしていこうと。

シノヤマさんが最初から言ってたのは、
「これは発明なんだ!」と。
普通は名の通った人が脱いだりして、
ヌード写真集になったりするじゃん。
でも、ぜんぜん名の知られてないカワイイ子で、
ヌードの本にしていくこと自体が
新しい商品開発……みたいな考え方で。
単なる無名の子のヌードだったら、
雑誌とかの企画で出てきたりするけど、
“その人たちの名前で”突然ポーンと
写真集が出るって、そんなにないと思うんだよね。
しかも、シリーズ化して出るってのも、ないでしょ。
5冊いっぺんに出るのがすごくかっこいいよね。
1冊ずつ出るよりも、本屋に5冊いっぺんに
ドカーンと出るインパクト。
それをシノヤマさんが「爆刊」と言ってる。

デザインするスピードが速かったというのは、
速くせざるを得なかったんだけどね(笑)。
5冊ぜんぶで600ページくらいあるからさ、
時間的にもそんなに余裕はなかったし。

ただ、シノヤマさんの頭の中に、
写真集の中身のストーリーとか、構成とか、
最初にイメージができてるんだよ、きっと。
それがはっきり自分に伝わってきたから、
デザインが速くできたんだと思うよ。
何回も写真を見て、そうとう話し合ったし、
“流れ”の話し合いはすごいしたよね。

5冊のなかでも、本によって、
ポジとプリントとか、写真の形態がちがったのね。
それぞれバラバラなんだよね。
で、やっぱ、600ページあるからさ、
それなりにっていうか、すごい大変ではあるんだけど、
写真をポンと渡されて、自分でゼロからやれって
言われたら、すーごい時間かかっちゃうと思うのね。
でも、今回の写真集では、
シノヤマさんと結構しつこく話し合った
キャッチボールがうまくできた、
っていうことなんだと思うけどね。
結果として速い仕事ができたと。

5冊のなかでのトーン分けを言うと、
「しのぶ」さんの写真は全部プリントなのね。
で、枚数もある程度しぼられていて、
写真自体にすごくゆったりした感じがあるじゃない。
だから、ページをめくっていくときに、
それが感じられるようにレイアウトするし。

「ナオ&リオ」とか「レモン」さんは、
35ミリのポジなのね。
だから、撮影したときのスピード感を
レイアウトのかなに出していくというか。
自分としては5冊それぞれに対する入り方は、
1冊ごとにぜんぶちがう感じでやってるよね。
イメージとして。

ページをめくらせるスピード感は、
すごく意識してデザインしてるから、
たぶん同じ人が5冊を見るとして、
「しのぶ」さんを見るのと、
「ナオ&リオ」を見るのとでは、
1冊をぜんぶ見る時間がちがうはず。
「貴子」さんとかも、けっこうゆっくりしてるし。
だから、写真集を見る人の、時間というか、
ページをめくっていく時間は、すごい考えたね。

女の人が見たとしても
イヤじゃない感じでしょ。
けっこう俺もいいなーと思ったのは、
5冊出たあとで、本屋によく行ったんだけど、
なんか……立ち読みじゃないけど、
本屋で見てる人がけっこういたのよ、男の人で。
エッチな本って、本屋でもちょっとコソコソ見るよね。
これは、そういう感じじゃなく、
見てもらえる写真集ができたかなー。
ただ、本屋さんによっては、
勝手にビニールでパックしてるとこもあって、
僕たちは、そうはしてもらいたくなかったんだけど。

立ち読みオッケー、というか。
中身を見て買ってくれたら、さらにオッケー、と。
やっぱりさ、中身をパラパラ見たからって、
「もういいや」ってものではないじゃん。
家に連れて帰りたくなる……。
だから、堂々と中を見せてもいいよね、っていう。
で、1冊の最後には、ほかの4冊の
広告が入ってるんだけどさ。
1冊買ったら、ほかの4冊も買いたくなるかなと。
そういうようなことまで、話し合ったんだよねー。

(2000年8月・ネズアナビルにて)

2000-08-28-MON

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