担当編集者は知っている。

最新のオススメ本


『中学生の教科書
 美への渇き』
吉本隆明ほか【著】
四谷ラウンド
本体価格:1400円
ISBN:4946515526
2000年6月出版


四谷ラウンド刊
担当編集者:田中清行



「知りたい」ことが学問であり、教科というものです。
その奥底には「美」へのあこがれがあると思うのです。
そのことを6人の著者に
きっちりとお書きいただきました。

吉本隆明氏が自ら
「今年前半最も力を注いだ作品だ」と言われた通り、
まさに「社会」を本質的に考える真っ向勝負の迫力です。
「体育」の宗茂氏は大手出版社から
ある幾多の執筆依頼を蹴飛ばして、
文字どおりの小社への執筆に全力を傾注しています。

「理科」の多田富雄氏は
今最も旬な免疫学の第一人者ですが、
素朴な自然への讃歌を詩的に歌っています。

大橋良介氏は鴨川のほとりでお会いした時、
いい企画ですね、とにっこり。
素早く書かれたその「道徳」の原稿は、
しかしあくまで深い。

カリフォルニア大学バークレー校で
「数学」の教鞭を執る小林昭七先生は、
慶應大学の春期講座を持たれながらも
寸暇を惜しんで一気に
数学のもつ美を書き上げています。
上智大学学長のウィリアム・カリー先生は、
キリスト教神父として
また夏目漱石の研究家として
「外国語」と「母国語」の関係を見事に著しています。

「知りたい」ことは楽しいことです。
そしてその根っこに「美しきもの」があるとすれば、
人類の未来は明るいと思います。
楽観的に過ぎますか。

手前味噌ですが、素晴らしい一冊です。
ぜひご一読下さい。

2000-06-19-MON

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