ITOI
ダーリンコラム

今回のこの『ダーリンコラム』は、
糸井重里事務所という会社のメンバーに向けての、
ミーティング資料を、ここに流用しようと思います。
「ほぼ日」の乗組員、つまり糸井重里事務所の社員と、
いっしょに考えていきたいこのテーマは、
きっと他の会社にいたり、他の仕事をしている人とも
共有できることだと思うからです。
いま、本気で考えたい問題のひとつとして、
ご意見をくださることも歓迎いたします。
教えてください、ヘルプしてください、という気持ちです。


<「いい会社」になるために。>

「いい会社」ってどういうものなんだろうと思う。
一部の人は、「いい会社」とは稼ぐ会社だと言うだろう。
また別の人は「いい会社」は大きな会社だと思い、
さらに別の人は「いい会社」とは、
社会に貢献する会社だと考えているだろう。
またちがう人は、「いい会社」を、
人気のある会社だと結論づけているかもしれない。

いままでに、
あそこは「いい会社」だね、と
言われてきた会社というのは、
どういう会社だったのだろうか。
これから「いい会社」になるよ、と
言われる会社というのは、どういう会社のことなのだろう。

いまさらなにを言っているのだ、と
笑われるかもしれないのだけれど、
その、笑う人は、「いい会社」とはどういう会社なのか、
知っているのだろうか?
なんだかずいぶん青臭いことを言っているようだけれど、
「いい会社」とはどういう会社のことなのか、
探してもなかなか見つからないのだ。

会社が儲けるためにはどうすればいいのか、
会社が名をあげるにはどうするか、
会社が大きくなるにはどうやったらいいか、
会社に損をさせないためにやっておくべきこと、
会社をつぶさない方法、
会社を連戦連勝につくっていくやり方‥‥
などなど、ホントかウソか知れないけれど、
そういう本はいっぱい出版されている。
しかし、「いい会社」とはどういう会社なのか、
教えてくれる本が、なかなか見つけられないのだ。

もしかしたら、こういう疑問そのものが、
まちがいなのだろうか? とさえ思いそうになる。
しかし、やっぱり知りたいし、考えたいのだ。

たぶん、過去の「いい会社」と、
いまの、あるいはこれからの「いい会社」は
ちがってくるのかもしれない。
それでも、根本的なところでは、
そんなに大きなちがいはないような気もする。

できることなら、ぼくは「いい会社」をつくりたい。
自分も「いい会社」で働きたいし、
みんなにも「いい会社」で働いてもらいたい。
また自分の会社が「いい会社」だから、
あったほうがよかったとか、がんばってほしいとか、
おおぜいの人たちに思ってもらえたらうれしい。
それにしても、「いい会社」とはどういう会社なのか、
その旗が見えてないままでは、
そっちに向かって走っていくことはできない。

「いい会社」について、
ぼくはぼくで考えてはいるのだけれど、
個人の研究発表でもないのだし、
これこそ、みんなで考えるべきテーマだと思っている。
あなたの思う「いい会社」とは、どういう会社?
その「いい会社」になるには、ぼくは、あなたは、
なにをどうしたらいいと思う?

このページへの感想などは、メールの表題に、
「ダーリンコラムを読んで」と書いて、
postman@1101.comに送ってください。

2005-10-10-MON

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