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イナカモン外伝、逆襲のサガ。
都会の正体とはなんだろう?

<何故、サガコには手術が必要だったのか>

入院8日目。退院は明日。
びっくりするぐらい痛くなくなりました。
ホントに、多少痛いかな〜ってぐらいです。
お通じの痛みも、気にならなくなりました。
微妙な出血があるぐらいで、お通じ後十分ぐらい
ひりひりするけど、
顔をしかめるほどじゃありません。
人間の身体ってよくできてるなぁ、と感心しきり。

とりあえず一ヶ月程度、
傷が完全に治るまでは禁酒、禁刺激物。
お酒のみには辛いですが、うーん、しばらくは我慢ですわ。
嗚呼、日本酒飲みたーい!
(治ったら、適度に飲んでも良からしかですばい)

痛みもそれほど無くなって、
動き回れるようになった昼間はなかなかに暇で、
私は同室のお仲間さん達と、
長々話し込んでおりました。
(痔の種類も、入院スケジュールも全く同じの三人組)

話題はやはり、今日までの自分たちの「痔歴」について。
それから今回の手術について、あれこれ。
一週間の入院、それなりの痛み、
それなりの出費、そして世間体…。
会社の人に言えなかったとか、
彼氏に告白するのに勇気が要った、とか。
そして
「果たして、ここまでして
 痔の手術をする必要があっただろうか?」

という自問自答。
痛みも出血も、我慢して生きていこうと思えば、
出来ないことはなかったはず。
でも、みんなの結論は結局、
「良性の病気である以上、
 後は自分がどうしたいか、っていう
 それだけのことなんだよねー」

という意見にまとまったのでありました。


痔卒業のサガコから、痔現役の方々へ。
不安ならば、恥ずかしがってないで、
怖がってないで、まず病院に行ってみることです。
全てはそこから始まります。
独自の悪あがきは、ただストレスを溜めてしまうだけ。
それよりも痔に関する正しい知識を身につけて、
自分の納得できる治療をすればいいんです。
痛み、出血、それから恥ずかしさなど、
「一体、『痔』の何が自分にとってストレスなのか。
 その解消のためには何ができるのか」
一つ一つゆっくり考えて、
それからお医者さんと相談すれば、
自ずと答は見えてくると思います。
ストレスさえなければ、痔があろうがなかろうが
ある意味関係ないわけですよ。
それぐらい、痔そのものは
悪い病気じゃないってことですね。

そして、手術が必須な病気ではない、
というのもポイント。
例えばお通じの時にちらっと出血したとか、
「痔かな?」と怪しく思ったぐらいの段階で病院に行けば、
適切なお薬であっさり症状が治まることも多いんですって。

つまりは、
必ずしも「痔」に手術が必要なんじゃないんです。
今回の場合は、「私」に痔の手術が必要だったのです。
ストレスのない軽やかな人生を送るために、
納得の出来る治療がたまたま手術だったという、
それだけのことだったんですね。

とにかく、恥ずかしがってちゃダメ!
ちゃんと自分の身体の一部なんですよ。
汚いだの、くさいだの、そんなとこ触りたくもないだの
言ってる場合じゃなーい!
かわいいかわいいアイドルにだって、
アナタの素敵な彼氏にだって、
世界中の人間にお尻はあるの!
どうぞ、しっかりいたわってあげてくださいな。
毎日毎日働いてくれている、大事な器官なんですからね。

さて。明日にゃなんとか退院できるわけなんですけれど、
まだまだ完治までは二週間ちょっとかかるし、
まだまだおもしろ話が残っていたりします。
もう少しだけ、サガコの恥ずかしいお話に
おつき合いいただければ幸いです。

私の今回のこの連載が、
誰かのストレスをやわらげてくれていることを祈ります。
楽しみながら、笑いながら、
有益でもあって欲しいと思うのは、
願いすぎでしょうか。

2001-05-06-SUN
TANUKI
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