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イナカモン外伝、逆襲のサガ。
都会の正体とはなんだろう?

<偉大なる告白、偉大なる佐賀の両親>


ども。初めての方も、再びの方もほぼにちわ。
高田馬場サガコです。
ご無沙汰でございます。
わたくし、この二十一世紀初のゴールデンウィークに、
またまたものすごいネタをぶら下げて『ほぼ日』へ
戻って参りました。

「佐賀県に勝るようなおもしろネタなんて、あるの?」

あるんです。
私、まだ持ってたんです、秘密兵器のリーサルウェポン。


発表します。

私、
明日から・・・

痔の手術で入院してきます。


参ったか!
参っただろう!
私が誰より参ってるぜ!
世間的に、これほど恥ずかしいとされている病気が
他にあるでしょうか。
痔。
漢字一文字、発音一発。
ただ、ぢ。
ちにてんてんの、その字面。
これだけで人の失笑を買ってしまう病気が
他にあるでしょうか。

私はまじでまじで悩みました。
この出来事に関する文章を書くべきか否か。
悩んでなやんで、結局、この文章を書いている今も
本当の病名を知らされていない
知り合いの皆様も、たくさんいらっしゃいます。
ぜーんぶひっくるめて、かっこわるいったらありません。
本当に、悩みました。

悩んだ挙げ句、私はどうしたものかと両親に
電話をしました。
入院のことはもちろん、病気のことも全部知ってる両親。
電話には母が出ました。
「あのさぁ、「ほぼ日」に入院の一部始終について
 文章ば載せたらどう?って
 話の来とるとやけど、どがん思う?(どう思う?)」
深刻そうな私の声に、しかし母は、
「ああ、痔の手術のこと?書けばよかたい。
 ありがたい話じゃないの」
ずいぶんあっけらかんとした返事でした。
私はもちろん慌てました。
電話越しに
「・・・いや、でも、恥ずかしいっていうか、
 なんていうか・・・」
と、ごにょごにょ。
すると母は、意を決したようにこう言い放ったのです。

「サガコ、世の中にはね、
 多分、隠れて痔に悩んだりしてる人が
 いっぱいいると思う。
 その人達を救う意味でも、あんたが率先して
 細かくレポートをしてあげたら、
 恥ずかしがってないで病院に行こう!
 って思う人が増えるんじゃない?」

うーん、確かにそれはそうかも知れない。
だけど、そこで私がスケープゴートになれば、
そのリスクも大きいのではないだろうか?

「でもさ、でもさ、過剰な心配かもしれんけどさ。
 私が痔のレポート書いたとして、よ?
 それで世間的に【痔ライター・高田馬場サガコ】
 みたいに、あっさり思われたりしないかなぁ・・・?
 使い捨て芸人みたいになったりしないかなぁ?」

そしたら、母は言いました。

「お母さんがね、あんたにこの事を書いたらいいって
 言ってるのはね、
 あんたが決して「病気」っていう要素だけに飲み込まれる
 ライターじゃないって、
 そんな器じゃないって信じてるからよ」

嗚呼。
母の答は偉大であった。
受話器の後ろで、父親も「そうだそうだー」
とか言ってるのが聞こえてきます。
なんという両親でしょう。
なんて素敵な両親なんでしょう。
要するに、やれ、と。
やっちゃえよ、と。

「おもしろかったら、いいんじゃない?」
って、あなた達の娘は
決して芸人ではないんですけれども・・・。

「これで彼氏にふられて嫁にいけなくなったら、
 帰ってくればいいんじゃない?」
って、あなた達の娘はこないだ失恋したばっかり
なんですけれども・・・。

「もし帰ってきたら、あんた佐賀だわよ」
って、それは脅し文句がちょっと違うと
思うんですけども・・・。


偉大なる父と母に励まされ(だまされ?)、
高田馬場サガコ、
この度は失笑覚悟の出ケツ大サービスに
踏み切ることに致しました。
入院は一週間。手術は2日後。
ドキドキであります。
お尻の向こうに何が見えるでしょうか。
退院してから、仕事仲間には
何を言われてしまうんでしょうか。
ていうか、
次回、イトイさんにどんな顔して会えばいいのでしょうか。

とりあえず、主治医の先生にインタビューとか、
いろいろ考えてますんで、
またしばらくおつき合いのほどをよろしうに。
痔を笑うヤツは痔に泣くぜ、マジで。

しかし、佐賀で、痔・・・あらためて最強ですなぁ、
わたくし。

2001-04-27-FRI
TANUKI
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