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イナカモン外伝、逆襲のサガ。
都会の正体とはなんだろう?

<干潟と田んぼがかぐわしい佐賀県に来んしゃい!>


はじめまして。
この度、憧れの「ほぼ日」デビゥを
飾らせていただくことになりました、
高田馬場サガコと申します。
故郷を飛び出して早五年…
結果的にこんなお名前を頂戴することになろうとは、
夢にも思いませんでしたけれども。
しがないモノカキ見習いの23才です。

「ほぼ日」の連載で「イナカモン座談会」を発見した時、
私は期待に胸を躍らせました。
九州人が集まって、
やんややんやと方言を織り交ぜながら語り合う・・・。
素敵じゃありませんか。
悪くないじゃないですか。
読んであげようと思ったわけですよ、
同じ九州人として、同郷の者として。

しかし連載が進むにつれて、妙な怒りを覚え始めました。

「なんで佐賀県の話の、いっちょん出てこんとかにゃ?」
             (全然出てこないんだい?)

そこで先日、別件のお仕事で
ネズアナへお邪魔した折、ROCK西本氏へ
ずずいっと詰め寄ったわけです。
「何で佐賀県の人とか、
 佐賀の話が全く出てこなかったんですか?」
すると、西本氏は申し訳なさそうに言いました。
「佐賀県出身の人ってさ、
 佐賀県出身ってのがどうもひっかかるみたいで
 誰も座談会に参加してくれなくてさ、
 話聴けなかったんだよね」

・・・そうなんです。佐賀ってそうなんです。
若者が、佐賀出身と言うことを都会で扱おうと思ったら、
「福岡出身だと言い張る」か
「いっそのこと、佐賀で笑いを取りにいく」かの
2パターンしか無いんです。
それぐらい佐賀は田舎で、
びっくりするほど何もないところ。
福岡県と長崎県の間に挟まれた、九州の暗黒昏睡地帯。

同じ九州出身者ですら、
佐賀出身者には「うわっ、それはそれは…」と軽く苦笑い。
華やかなお仕事をする人ほど、
佐賀県出身であることを自分のプロフィールから
早いうちに消し去ろうとします。
佐賀出身のタレントさんがいつの間にか
「福岡出身」になっているなんてことは、
ちょっと昔なら日常茶飯事でした。
デビュー前に一度福岡県へ引っ越してから、
強引に「私、福岡出身なんです〜」
なんてアイドルのミソギも当たり前。
(アーティストの福岡伝説は、今も根強いわけですな)
 さらっと書いてますけど、考えてみたら結構ひどい話。
これがいっそのこと南の果て、
沖縄のように美しい海に囲まれていたり、
はたまた北の地・北海道のように
広大なラベンダー畑などひろがりつつ、
冬になればスキースキ?
なんていうんだったらまったく状況は違うのだろうにな、
と思います。
わたくしの故郷、
佐賀の海と言えば今やもっぱら荒れまくり、
海苔が不作で大問題の有明海でございます。
広大な干潟、と言えば聞こえはいいけど、
近くで良く見りゃただの泥沼。
できることといったら罰ゲームぐらい。
何より泥の乾きかけた中途半端な磯の匂いが
ぷぅ〜んと南風に乗ってくる気配は、
何のアロマ効果もリラクゼーションもありゃしません。
夏場はひたすら生臭い。
(ばあちゃん曰く「これが佐賀の香り」)

小学生時代、少年ジャンプはもちろん火曜日の午後発売。
テレビ局は未だにNHKと、フジ系列の民放が一局のみ。
しかし、隣県一帯の電波が平気で受信できるため、
全部の民放チャンネルが当たり前のように映るあたりが
またいやらしい佐賀のイメージを煽る。

つまり、何もかもがあまりにも中途半端すぎて、
誰にも何の紹介のしようもない県。
大きく派手な見所がないのです。
「佐賀といえば?」と尋ねられて、
堂々と胸を張って言えるような答がないのです。

darlingは言いました。
「サガコはさぁ、佐賀出身だって隠さなくていいの?」
「う〜ん(苦笑)」
私は少し(いや、かなり)悩みましたが、
この短期集中サガ連載のお話を、
結局は喜々として引き受けることにしました。

だって結局、そんなものすごい佐賀が、
すっごく好きなんだもん。

サガンモンを差し置いて、イナカモンを語る無かれ。
イナカモン座談会の方々すら
「佐賀は田舎やけん」と言っちゃうほどの田舎ッぷり、
こうなったらとくと語って聴かせましょうぞ!

では、次回は佐賀の中心地の都会っぷりをご紹介します。
そいぎ!(またね、の意)

2001-03-22-THU
TANUKI
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