COOK
調理場という戦場。
コート・ドールの斉須さんの仕事論。

第24回 「料理人の妹を、誇りに思います」


こんにちは! 「ほぼ日」スタッフの木村です。

『調理場という戦場』は、
テーマや内容が料理でありますので、
料理関係者のかたがたも、
たくさん、読んでくださっているんです。

その中で特に心が動かされるのが、
「自分の家族には料理人がいますが、
 いままで、料理人についてほんとに
 わかっていなかったということがわかった。
 料理人という職業についている
 あの人のことを、誇りに思います」
というタイプのメールなんです。

少し長くなりますが、まずはじめに、
2通のメールを、ご紹介させていただきますね。

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・あたしの妹は3年前高校を卒業してすぐ
 県外のホテルの和食の調理場に職人として就職しました。
 大学受験に失敗して、さらに貧しい我が家は
 専門学校に行かせる余裕もなかったので、
 どうするか悩んだすえ、妹は父のつてで
 料理人としての道を歩み始めました。
 男性ばっかりで力仕事を要求されますし、
 世間では「板サン」と呼ばれ決して
 オシャレ!とかいった憧れの目では
 見られていないと思います。
 そして妹の友人の多くは
 正当に遊ぶことが許される環境にいて
 (多くの大学生とか専門学校生など)、
 妹はまわりと比べて自分を卑下し、
 職人や板サンと呼ばれる事を
 とてもいやがっていました。

 そんな妹ももう料理人として
 3年目を迎える事ができました。
 一方あたしは大学行って、
 今年四月から公務員として働き始めています。
 ほぼ日上で「調理場という名の戦場」が
 更新され読むたびに思うことがあるんです。
 あたしは前は「自分最高、妹まぁがんばって」とか
 思っていましたが、料理人って、なんて
 クリエイテイブですごい仕事なんだ!かっこいいなぁ。
 そう思うようになりました。
 この本を購入したのは妹にプレゼントして
 「料理人って最高じゃん!」
 と励ましてあげようと思ったから
なのですが、
 その前に読んだあたしが逆に
 「よしっ、どんな状況だって
  じぶんの基盤をしっかり作っておくことが大事!」
 と公務員として仕事の多くがきめられたことであれ,
 そのなかで充実した日々を送るための姿勢を学びました。
 ですのでこの1冊は妹にプレゼントせず自分のとし、
 もう1冊書店で購入して妹にあげようと思います。
 この本と出会って、なにをするにも
 自分の基盤作りからだと気付かされました。
 これから生きていくうえで何事に対しても取り組む姿勢は
 「自分しだい」なので、これからは
 自分磨きをどんなときでも心がけていきたいです。
 斉須さん、この本のおかげで素直に
 そして楽しく自分を変えていこうと思えました。
 ありがとうございました。
 (エリー)
 
・素敵な本をありがとうございました。
 私は、おじいちゃん子です。
 両親が共働きだったため
 おじいちゃんに育てられました。
 そのおじいちゃんが、板前でした。
 新潟の料亭の板前頭です。
 私が知っているおじいちゃんは
 すっかり、引退して孫のおもりをしている
 おじいちゃんだったのですが、
 (私もこの本を読むまでそう思っていた)
 この本を読んで、
 斉須さんとおじいちゃんがだぶって
 涙が出てきました。
 斉須さんとおじいちゃんは似ている。

 私は、あんなにみぢかにいたおじいちゃんのことを
 ちっともわかっていなかった。
 焼けた火箸を素手で持てたおじいちゃん、
 すごくきれいずきだったおじいちゃん
 きすのお刺身を、美しい包丁さばきで
 作ってくれたおじいちゃん・・・・・・。
 新潟の貧農の家に生まれて、
 口減らしのために奉公にだされたさきの
 一流料亭で板前頭にまでなった、
 ということはきかされていましたが
 実際の苦労話は聞いたことがありませんでした。
 もう亡くなって13回忌も済んでしまいましたが
 今になって、
 おじいちゃんの人生の一番肝心なところを
 教えていただいたような気がします。
 これは、そういう人生を歩んできたおじいちゃんに
 育てられた私のルーツでもあります。

 両親より1世代前の人に育てられた人間は
 自分を育てた人が早く亡くなってしまうために
 その人の現役の姿を知ることができません。
 私も、一緒に住んでいながら
 結局、知ることなく終わってしまっていたのでした。
 思いがけず、祖父の現役の苦労に
 思いをはせることができました。
 本当にありがとうございました。
 涙がこぼれてとまりません。
 (や)

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どちらの方も、斉須さんが
一生懸命にやってきた仕事を通して、
読書体験にひたりながらも、
妹さんやおじいちゃんに会われているんですね。
それがステキだし、そういうふうに
読んでいただけるなんて、
なんて光栄なんだ!と思って拝読いたしました。

ほかにも感想はほんとうにぞくぞくと届き、
しかもそれぞれ、仕事や生き方に関することを
書いてくださっているのです。
どのメールからも、すごい
「ナマ」な迫力が伝わってきます。

「調理場という戦場」のコーナーを
読んでくださっている人たちにとっては、
「それぞれ参考になる実体験」
になるのではないかなぁと思い、
今回、そうしたメールを、たくさん
紹介させていただくことにいたしました。

料理の世界に足をつっこんでいるかたの感想をはじめ、
さまざまなメールを、どうぞお読みくださいませ!!







・僕は「食」に特化した雑誌を編集しています。
 元々はレストランで
 サービスをさせていただいていたのですが、
 食への深度や、表現のより確からしい方向のために、
 今の舞台へと職種を移動しました。
 僕も、コートドールが大好きです。
 足繁く通うたび、いつも何かを示してくれる!
 僕にとって大切なお店です。
 純粋な味蕾の満足や感動もありますが。
 「ほぼ日」で連載が始まった時、
 「悔しい」というのが正直な感想でした。
 同業に対する、解かってない奴がまたか!
 みたいな脱力感もありました。
 はっきりいって単なる妬みですよね。

 僕が追い追いに作りたかったことを
 奪われた焦燥感もありました。
 悶々と憤るうち、本になって
 発売されることになってしまいました。
 もちろん、先行予約して読ませていただきました。
 でも、よかった。
 本当に、素晴らしい内容でしたよ。
 もし表層的な内容を編纂していたら、
 また業界に対する僕のフラストレーションが
 倍加されるだけだったでしょう。

 感想が長くなっていまいました。
 ただ、ただ、この瞬間に思うこと綴ってみました。
 メールにて失礼お許し下さい。
 (い)



・よかったです!!!
 なにがよかっったかというと、
 「とにかく読んだ人にはわかるよ!」
 ってやつなんですが。
 斎須さんのこだわりっていうのが、
 言葉の一句一句に語られてると言うか
 とにかく読んでて熱くなりました。
 特にフランスに行ったときの学んだ事が、
 こっちまでその心意気をひしひしと感じました。
 僕は将来、料理人になりたくてこの本を買いました。
 けど、読んでみりゃ、
 料理のことはあんまり触れてない・・・
 でも読んでいくうちに、これは斎須さんが
 料理という得意分野を使って、どうすれば
 自分の可能性が出るのかっていうことを
 言ったんじゃないかと思います。

 これは料理が好きな人が読むだけじゃなくて、
 サラリーマンの方とか、主婦の人とか
 いろんな職業の人が読んだら
 自分の職業に自信が持てるんじゃないか?
 って思います。読んだら仕事に胸張れますよ、うん。
 ほんとにおもしろかったです。
 (大根)



・しびれました!あの軍艦のような力強い写真に。
 おいしいものを食べさせてくれる所って、
 裏方が整然としてるんですよね。
 調理場の前を通るときは
 密かにチェックしているのでした。
 私は40歳半ばで、
 「以前より儲けは減るけれども
  納得のいく仕事をして毎日暮らしたい!」
 と、転職しました。
 どんな大変な事が来ても、
 「その人に解決できる問題しかやってこない!」と、
 これからの出来事を楽しもうと思っています。
 結果あれでよかったんだ!って思えること、多いです。
 斎須さんのような厳しさは自分にはまだないけれど
 『子供じみた経営者』を私も目指します。

 なかなか、怒られることって年とともに減るんですけど
 なんだか、背中に物差しを入れられた感じです。
 これから、赤ペンもって2度目の読書にはいります。
 (tamako)



・「調理場という戦場」をありがとうございました。
 コートドールは、すぐ目の前にありながら、
 たびたび伺えるレストランではありません。
 朝、通るたびに青年が、黙々と掃除をされているのを
 みかけ感心していましたが、
 毎日が大掃除との言葉でなっとくしました。

 ひとつひとつの言葉にも説得力があるのは、
 体験から出たことだからですね。
 「ほんとうは人間の生き方から出るダシが
  一番おいしいものなのです」
 コートドールの料理がおいしいのは、
 これだったのですね。
 すばらしい本をありがとうございました。
 まわし読みします。
 (醍醐)



・「調理場という戦場」を楽しみにし、
 そしてまた一気に読んでしまいました。
 僕は今、大学で生物の研究をしています。
 この本の中で一番勇気づけられたフレーズは
 『口当たりのいい生き方や言動をする人には
  「そうやっていつまでもウソを言ってろよ」
  と虫唾が走ります。』
と言う個所です。
 僕の周りはみんな就職していきました。
 就職して行くことが悪いとは思わないけど、
 「それが君の望みなの?」とは、
 心の底から強く感じます。
 自分をごまかしては生きたくない。
 今まで自分をごまかしていたから、
 また強くそう思います。
 生きることの糧をなるような研究をしたいと思います。
 自分を自分で励ますこと、それが
 生きるということではないだろうか。
 そう、今の自分は思っています。
 (ひ)



・「調理場という戦場」を楽しませていただきました。
 ありがとうございます。
 これだけ魂のこもった本を、
 書店で売り出すまえに手に取るという
 特権を与えてもらったからには、
 やはりそれに応える努力をしなければ、
 という気分になります。考えたことをメールします。
 ページのあちこちに、自分にとって
 切実でリアルな感覚で迫ってくる言葉が、
 たくさん入っていました。
 それは多くの人にとって
 そうなのではないかと思うのですが、
 私が一番びっくりしたのは、
 そういったリアルな「説教」に、
 二つの正反対のベクトルのバランスのようなものが
 強く感じられことでした。
 強さと弱さ、熱さと冷たさ、厳しさとやさしさ。
 どの言葉もしっくりこないですが、
 とにかく徹底的に
 自分を厳しい状況に追い込むことによって
 初めて身につくことと、
 肩の力を抜いて楽しさや喜びを感じることによってしか
 表現できない慈しみの気持ちと、両方のバランスが
 いかに大切かということを知らされました。

 もう一つは、仕事論がそのまま
 生き方論になっているということ。
 こう書くとものすごく陳腐な感じですが、
 正直言ってこれがいちばんの印象です。
 それは、多くのビジネス書がそうであるように、
 ある人生観や価値観を持つことによって
 仕事を効率よくこなすためのコツが見えてくるとか、
 リーダーになるヒトはこの人間性を持つべきである、
 とかいった話とはまったく別のことです。
 これはもう本全体を貫いていると思うのですが、
 斉須さんが仕事をするということは、
 そのまま生きることであり、生きることがそのまま
 仕事をするということになっていると感じます。
 仕事をすることと生きることの間に
 ほとんどズレがないので、
 仕事について語る言葉はそのまま
 生きることについて語る言葉になっている。

 それがこの本の最大の力になっているのだと思います。

 おそらく人間もふくめた動物は、
 食物を手に入れて食べるということが、
 生きることのもっとも重要な部分を占めていて、
 食べることが仕事であり生活なのだと思います。
 人間も進化の過程でかなり長い期間、
 食べるための努力こそが生活であり仕事であった。
 私の研究する分野では「生業活動」という言葉を、
 テクニカル・タームとして使います。
 「生業」とは生きるために食べ物を手に入れる行動で、
 人間のもっとも基本的な生業活動の様式は狩猟と採集。
 斉須さんの仕事はまさに「生業」であり、
 この本に描かれた戦場の様子は
 狩猟や採集、農耕、牧畜といった自然に
 もっとも近いところで仕事をする人たちに共通する、
 厳しさと楽しさを連想させるものでした。
 斉須さんの仕事が食べることに
 直結しているからかもしれませんが、
 多分それだけではないはずです。
 生きることと働くことがほとんど重なっている幸せを、
 自分の仕事でも手に入れたいと強く思いました。

 ちょっと自分にひきつけすぎかもしれません。
 自分の仕事のことを真剣に考えさせてしまう
 力をもった本であるのは、
 確実だということなのでしょう。
 ずっとずっと大事にしたいと思う
 本の一冊になりました。
 ありがとうございます。
 (diana)



・ゆっくり、ゆっくり読んでいこうと思っていたのですが、
 一気に読んでしまいました。
 読み終わったしまったとき、心底、
 「もったいない〜」と感じてしまいました。
 もっと味わって読めば良かったと、後悔です。
 けれど、それだけ面白かったんです。
 今度は、子供が起きていないときに、読みます。
 今、専業主婦をしているので、斉須さんのように、
 毎日が緊張感のある生活はしていません。
 そのことに、いささか、
 うんざりすることもあるのですが、
 本を読み終わった後、
 「それも、またよしだなぁ」と、感じました。

 斉須さんのすてきな生き方を読んだ後に感じる
 感想としては、少し方向がずれているとは思います。
 けれども、なぜだか、そう感じたんです。
 それが、気持ちよかった。
 とにかく、すてきな本でした。
 本当に、ありがとうございました。
 (かわ)



・「調理場という戦場」読んでいます。
 内容がすごく充実していて、本当に大切なことを
 教えてくれているように思えて、
 本当に買ってよかったと思っています。
 僕は掃除が嫌いなのですが、
 「掃除が出来ない人は何も出来ない」
 というようなことが書かれていて、
 なんとなく納得すると同時に、すごく反省しました。
 「海馬」と一緒に読んでいるのですが、
 お互いの内容を補い合っているように思えて、
 とてもためになりました。

 恥ずかしながら、いろいろやりたいことがあっても、
 力が伴わなくて諦めかけていたところだったのですが、
 心がけが間違っていたことが分かりました。
 少し元気が出ました。
 とりあえず、これからは、もう少し違った態度で
 頑張れるかもしれないと思っています。
 すごく面白い本をどうもありがとうございました。
 (T.M)



・『調理場という戦場』を、
 真面目に、ちょっと緊張して読み始めました。
 でも、すぐに、ニヤニヤに変わってしまいました。
 うんうん……ニヤニヤ…
 そう〜なのよぅー……ニヤニヤ…
 「透明人間」素敵!!……ニヤニヤ…
 斉須さんのようなお掃除名人に、
 早くなれるといいな…まだまだ、ニヤニヤが続きます。
 締まりの無い顔で、しばらく過ごしそうです。
 幸福!
 ありがとうございました。
 (かか)
 


・いや〜、ひっさびさに爆読しました!
 しかも鳥肌立てながら(笑)。
 装丁かっこいいですよねえ。手にとった第一印象です。
 とにかくワシワシと読みました。
 あんまり夢中になって読んでいたので、
 観音開きのとじ込みも
 「なんかついてる」ぐらいに思って
 全然ちゃんと見てなかったんです。
 で、本がぴろっとめくれたときに
 おじさんの写真が一瞬目に入ったんですよね。
 でも、なにしろワシワシと読んでる最中なので、
 「なんで魚河岸のおじさんの写真が?」
 と、思って通り過ぎちゃったんですよ。
 きゃ〜〜、そしたらなんとそれが
 斉須さんだったとは〜〜。

 それに気付いたの、すごく後なんです。
 フランス三店目か四店目あたり。
 なんども斉須さんが、
 「ただのおじさん」でありたい、みたいな話を
 してるのを読んでいるにもかかわらず。
 いや〜びっくりしました。
 読んでる最中、ずっと
 「こういう人を神様はほっとかないだろう。
  こういうのを神様に好かれる生き方っていうんだ」

 と思ってました。
 そうしたら、最後の方に
 「まわりが放っとかない」という話が出てきて。
 またまたびっくり〜。
 私にとって、ことあるごとに
 読み返してしまう1冊になることでしょう。
 私は今、福島県三春町というところに
 住んでいるのですが、斉須さんが
 白河出身というのを知っただけで、
 なんだか嬉しくなりました。不思議です。
 とてもすばらしい本でした。
 かかわられたみなさまに感謝。
 現在は海馬を読んでいます。
 読み終わったらまた感想を送らせていただきます。
 (はこみか)



・ほぼにちわ。
 『海馬』『調理場』どっちも読みました。
 濃〜〜〜〜くね、みっちりと。
 ココロ、頭にしみました。
 斉須さんのは、すごくあこがれだし、
 おこられてるような、はげまされてるような。
 写真のいい顔とともに、勇気もらいました。
 おおぉっ、と思う反面、
 「やっぱり人間て、気立てと健康なんだ」
 って思ったら、ちょっと、
 いじけたような暗い気持ちが頭の中に
 しーんと沈んできた気がしました。

 しーんと沈んできた気がしたままに、
 海馬を読み進んでいったら、また勇気がでてきた。
 脳は何でもなんかに決めつけたがる、ってあたり。
 悪く考えたら悪い感じになるし、
 よく考えるとなんかいいかんじになる。
 もう、後半のあたりだったから1発逆転てかんじ。
 人間「気立て」と「健康」ですよ。
 1冊1冊すごくいいけど、私にとったら2冊セット。
 これからも、いろんなことにくじけそうになったり、
 なんか暗い心持ちになったり、そうしてまた
 元気になったりの繰り返しなんだろうけど。
 2冊とも読んでよかった。
 2冊の本からいいとこ取りしていきますよ。
 ありがとう。
 (えつか)



・たった今「調理場という戦場」を読み終わりました。
 身体全体でぶつかって、
 その経験を糧にしてきた人というのは、
 どうしてこんなにも魅力的で、謙虚なのか。
 なんだか涙がこみ上げてきそうです。
 うらやましい、っていうのかな。
 こんなふうに身体全体でぶつかって生きていたら、
 今とは全然別の人間になっていただろうな、
 と思えてしかたありません。
 私は斉須さんより10歳年下の42歳です。
 若い頃は口だけ達者で実行が伴わない嫌なヤツでした。
 でも「自分は何者かになるだろう」という
 根拠のない自信だけあった。
 どこに行っても「透明」になりきれない、
 とんがった人間でした。
 でも、その頃はそれが何を意味するか、
 全然わかっていなかった。
 当然あちこちでぶつかって
 職場も職種も転々としてしまった。
 実力が試される瞬間になると、
 怖くて逃げていました。
 今でもその頃を思い出すと痛いです。
 そんな痛さを思い出しながらも、
 ぐいぐいひっぱられるように読みました。
 経験が人を造るというのは本当なんですね。

 失敗する前に逃げ出してばかりの経験しかないけど、
 過去を反面教師にして、
 なりたい自分を毎日つくっていこう、と思いました。
 (ぷる)



・乾いていた地面にじわじわじわーーっと
 水が染み込むようににことばが入ってきました。
 「いつもゼロから」という
 私の大学時代の師匠の言葉と
 通じるものがあるなと思いながら読みました。
 本の中で特に印象に残った言葉は
 「料理人に必要なのは
  気立てと健康の器の大きなこと」

 という言葉です。料理人でなくても、
 何をするにも当てはまるよなあと思いつつ
 去年から体調を壊しがちな自分に
 がっつーんと喝を入れられた気がしました。
 今35才ににして新しい仕事に変わろうとしています。
 それこそゼロからなのでくじけそうにもなりますが、
 自分のペースでなんとか頑張りたいなと
 思っているところです。
 何かあるたびにこの本をまた開くだろうな、
 と思いつつ枕もとに立ててあります。
 (ヨシエ)



・「調理場という戦場」読みました。
 熱い言葉たちの中に、私は子どもの時に
 教えてもらうようなしつけを感じました。
 あ、これでいいんだなと思いました。
 でも、それがなかなか出来ないのですよね。
 私は家を出るまで、働いていた母親よりも
 おばあちゃんと過ごす事が多い子どもでした。
 斉須さんの言葉は、うちのおばあちゃんが
 教えてくれた事にとてもよく似ています。
 ビジネス書や仕事の本としてではなく、
 こんな風に読んでしまいました。
 斉須さんやほぼ日の皆様の意図とは
 違うかもしれませんね。ごめんなさい。
 でも、この本は、私の人生において、
 「基本に返る事ができる本」になりそうです。

 ありがとうございます。
 (さちえ)



・海馬を読んで、そのあとちょっと
 インターバルを開けて調理場も読みましたよ。
 とても充実した時間でした。
 成功者によくあるような高慢な語り口ではなく
 ただ斉須政雄さんの
 「歩んできた道が
  少しでも読んでくれる人の役に立てばいい」
 という姿勢に心打たれました。

 今僕はこれからいい人生を
 手に入れられるかどうかの分岐点にいると思います。
 その時期にこの本に出会えたことが
 どうか何か最高の出会いになればと思っています。
 斉須政雄さんの生き方のエッセンスを少しでも
 自分の生き方の隠し味になれるよう
 がんばりたいという気持ちにさせてもらいました。
 ただ煮込み料理と同じように
 斉須政雄さんが積んでこられた努力は
 簡単にできそうでできないんですよね。
 それは心して僕の人生で努力を重ね
 それを実感してまた誰かのために
 晩年に語ることができたらいいと思います。
 ああ、この2冊の本に出会えて本当によかった〜!
 がんばります!
 (匿名希望)

  


では、次回のこのコーナーで、お会いしましょう!

2002-07-02-TUE

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