HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN

カッパとウサギの コーヒーさがし

第14回 おおきなひとにコーヒーを。
山下 いやあ、暑いですね。
福田 暑い、ほんま暑いです、ことしは。
山下 そんな暑い中、きょうもよろしくお願いします。
福田 よろしくお願いします。

山下 さいわい、
頭のお皿は乾いてないようで、よかったです。
福田 ‥‥カッパ話はどうでもよくて。
山下 どうでもよくて。
すばらしいおしらせがあります!
福田 ありがとうございます。
山下 なんと、福田さんがデザインしたハラマキが、
このたび復刻されることになりました。
福田 ありがとうございます。
山下 こちらの、マトリョーシカです。

福田 ブルーだったマトリョーシカを
今度はえんじ色にしてもらって‥‥。
なんでぼくのが復刻されることになったんですか?
山下 それは、ほぼ日ハラマキチームの
一員としてお答えします。
福田 はい。
山下 これはまた、
あらためて詳細をお伝えいたしますが、
実はことしの秋、
10月9日から16日にかけて、
吉祥寺のギャラリー「フェブ」というところで
「ほぼ日ハラマキ展」を開くことになりまして。
福田 はいはい「フェブ」さん、
ぼくも個展をやらせてもらったことがあります。
山下 その「フェブ」さんでの
ハラマキ展の開催を記念して、
吉祥寺在住である福田さんのハラマキを
限定200枚で復刻することになったのです。

福田 はー、ありがとうございます。
じゃあ‥‥つけますね。
山下 ‥‥え?
福田 せっかくだから、これをつけて、と‥‥。

山下 ちょ、ちょっと福田さん、
なにやってんですか!?
福田 はい?
山下 おろして! ハラマキ、おろして!
福田 へ? あかんかった?
山下 のびちゃう! のびちゃうから!
福田 のびるとダメでしたか、すんません(笑)。

山下 もうーー。
撮影前なのに。
まあ、ほぼ日ハラマキはのびても洗えば
ちゃんと元に戻るからいいんですけど。
福田 ごめんなさい。
山下 やっぱり新品のまっさらな状態で
商品撮影をしたいじゃないですか。
福田 そうですよね、
なんにも考えてませんでした。
山下 危機一髪でしたよ。
福田 調子に乗りました。
山下 なにはともあれ、
福田さんのハラマキが復刻されます、と。
福田 はい。
山下 それが、吉祥寺で開催される
「ほぼ日ハラマキ展」で限定販売されると。
福田 はい。
山下 この速報をスマートに
おしらせしたかったのに‥‥。
福田 グタグタにして申し訳ありません。
ハラマキをよろしくお願いします。
山下 くわしくは、後日。
福田 後日。
山下 ‥‥‥‥さて。
福田 さて。
山下 どうしましょうかね‥‥。
お伝えするべきことを
お伝えしてしまいました。
福田 ‥‥じゃあ、まあ、
ふつうにコーヒーを淹れましょか。

山下 ですね、ふつうにね。
豆の保存法のお話でもしながら‥‥
こんにちはー。
山下 はい‥‥あ。
福田 ‥‥あ? え? ええええっ!?
この部屋で、よかったですか?
山下 TKさんだ!

高阪 こんにちは。
福田 こ、高阪剛(こうさかつよし)さん!!

※TKさんこと高阪剛さんのプロフィールはこちら
山下 ほんとに来てくださったんですね、
うれしいです!
ど、どうぞ! どうぞお入りください!
高阪 失礼します。
福田 な、な、なぜ、TKさんが?
高阪さんがなぜここに?!
山下 ぼくらは週に1回、
TKさんに体操を教わってるんです。
で、さっき、
「和室でコーヒー淹れてるんでよろしければ」
と声をかけたら、こうしてわざわざ‥‥。
福田 そ、そうですか。
あの‥‥どないしたらっ!
山下 あわてていますね。
あわてるきもちはぼくも一緒です。
まずは、落ち着いて、ごあいさつを。
TKさん、
こちらイラストレーターの福田利之さんです。
高阪 はじめまして、高阪です。

福田 あああああ‥‥あのぅ!
ずっと前からファンです。
引退試合では、泣きました!
高阪 ありがとうございます、恐縮です。
山下 TKさん、じつはぼくたち、
「カッパとウサギのコーヒーさがし」
というコーナーを連載しているんです。
高阪 カッパとウサギ?

福田 ぼ、ぼくがカッパにそっくり。
山下さんがウサギを飼う。
それがコーヒーを飲みます、ふたり。
いろいろ行ったり会ったりもします。
‥‥あ、あかん、しろどもろどや!
山下さん、説明をお願いします。
山下 (正しくは、しどろもどろだけれど、
 ここは指摘しないでいてあげよう)
あのですねTKさん、ひたすらのんびり、
コーヒーを淹れるだけのコーナーなんです。
福田 そう、それです。
高阪 ほおー、そうですか。
福田 高阪さんはコーヒーを飲まれますか。
高阪 飲みます。
ところがここ3年なんですよ、
ブラックで飲めるようになったのは。
それまではミルクと砂糖を
がっちり入れたのを飲めたくらいで。
ブラックを無理して飲むと
気持ち悪くなってたんです。

福田 そうですか‥‥。
これから淹れるコーヒーで
気持ち悪くならなければいいんですが‥‥。
高阪 いやいやいや、
たのしみにしてきました。
ぜひ飲ませてください。
福田 がんばります。
山下 TKさん、これが今日の豆です。
どうでしょう、香りは(豆を渡す)。
高阪 あ、これが(受け取って匂いをかぐ)。

福田 どうでしょう‥‥。
高阪 あんまり自分、難しいことは‥‥。
でもいい匂いだな、とは思います。
山下 ありがとうございます。
いや、ぼくらも似たような素人で。
福田 では、豆を挽きましょう。
(ミルに豆を入れる)
山下 ‥‥福田さん、ものすごく豆をこぼしてますが、
大丈夫ですか。
福田 大丈夫です。
‥‥よし。豆が入りました。
高阪さん、
これを回していただけますでしょうか。
高阪 自分がですか。
山下 お願いします。
高阪 わかりました(わし、とミルをつかむ)。
おおー。
高阪 回せばいいんですね。
はい。
高阪 では、いきます。
‥‥ふんっ。
おお!
高阪 ふんっ、ふんっ、ふんっ‥‥。

福田 こ、高阪さん!
すみません、できれば、ゆっくりで!

高阪 あ、ゆっくり回すんですね、
わかりました。
ゆっくり、ゆっくり(回す)‥‥。

‥‥ああ、これは、
回しているだけで気持ちいいですね。
ストレス解消になりそうな。
山下 そうですよね、気持ちいいんです。
高阪 香りもいいし、この手応えがまた‥‥
ん? あれ?

山下 どうしました?
高阪 急にカラカラと空回りを。
福田 それでぜんぶ挽けたんです。
ありがとうございました。
高阪 あ、これで挽けたんだ。
はあーー。
山下 挽いた豆をドリッパーに移して‥‥(移す)。
高阪 へえー、こんなふうになるんですね。

山下 さあ、福田さん、淹れてください。
福田 はい‥‥。
高阪 ほおー。
そうやって、ポットで。

福田 ‥‥いきます(ど緊張)。
高阪 ‥‥おお、おお。
こんなにチョボチョボと
すこーしずつお湯をおとすもんなんですか。
山下 そうですね、最初はとくにゆっくり。
高阪 へええー‥‥。
福田 ‥‥‥‥(集中)‥‥。
高阪 ‥‥あ、出てきた!

山下 きましたね、最初のエキスが。
福田 ‥‥‥‥(集中)‥‥。
高阪 ‥‥真剣にお湯をいれてますね。
山下 はい、福田さん真剣です。
高阪 ‥‥‥‥あれですよね、
こどものとき、
夢中になって砂遊びをしたじゃないですか。
あの感じに似てますよね、この真剣さ。
ぼくも、いまの仕事は遊びの延長ですから。
むかし夢中になってやってたことを
いまでもやってるんですよ。
だからなんというか‥‥
遊びも一所懸命やらないとだめなんだなって、
40歳になって思うようになりました。

山下 そうですか‥‥。
高阪 (福田さんを見つめながら)
やっぱり、この真剣な様子がね、
砂団子をつくってたときと
おんなじ感じだなあと思って。
福田 ‥‥‥‥よし。
コーヒーがはいりました。
高阪 お疲れさまです。
山下 お疲れさまです。
福田 ‥‥注ぎます。

山下 いい感じじゃないでしょうか。
福田 どうぞ、召し上がってください。
高阪 はい、ありがとうございます。
山下 ‥‥福田さん、いままさに、
TKさんが福田さんの淹れたコーヒーを
手にしていますよ。
福田 しあわせです。
‥‥(小声で)記念の写真をお願いします。
高阪 いただきます(飲む)。
山下 ‥‥ぼくも横に行って(行く)、記念の写真を。
高阪 ‥‥‥‥(飲んでいる)。
福田 ど、どうでしょうか‥‥。

高阪 うーーーん‥‥。
山下 ご感想は‥‥。
高阪 ‥‥いや、すごいですね。
いろんな味がします。
福田 いろんな味が‥‥。
山下 それは、酸味とか苦みということでしょうか。
高阪 そういうことなんでしょうね、
難しいことはわかりませんが。
‥‥うん、うまい。
うまいんですね、コーヒーって。

福田 ‥‥ありがとうございます。
よかったぁ‥‥。
高阪 ここまでおいしいと思って
コーヒーを飲んだのは初めてですよ。
山下 そんなに‥‥。
高阪 しょせんコーヒーだと思ってましたから。
でもこうやって真剣にやれば‥‥
いやぁ、おいしいもんなんですねえ。
なるほどなるほど、
これはまた新しい発見だな。
(目を合わせ)‥‥ぃやったあああっ!!
高阪 ごちそうさまでした。
山下 ありがとうございました!
福田 飲んでくださってありがとうございました!
高阪 とんでもない、こちらこそ感謝です。
‥‥ん? それは? こけし?
山下 え? あ、これですか、
これは福田さんがデザインした
マトリョーシカのハラマキなんです。
高阪 そうか、マトリョーシカだ。
かわいいですね。
福田 どうぞご覧ください(渡す)。
高阪 (受け取る)ああー、これはいいですね。
じゃあ‥‥つけます。

山下 ‥‥え?
高阪 せっかくだから、これをつけて、と‥‥。
山下 ちょ、あの‥‥。
高阪 肌触りがいいなぁ。

山下 あの、撮影前‥‥。
高阪 のびるしね。
福田 じゃ、ぼくもっ!

山下 な! 福田さん、あなたってひとは!
‥‥ああー(もういいか、ここは仕方ないか)。
じゃあ、
おふたりでファイティングポーズ!!
高阪 はい。
福田 せーーいっ!
(TKさん、ほんとうにありがとうございました!
 福田さん、よかったですねー、
 大ファンの高阪さんにここまでしていただけて。
 というわけで、今回はこれにて終了。
 「ほぼ日ハラマキ展」に合わせて、
 福田さんと山下でまた別の
 スペシャルなことを企画していますので、
 次回はそれをおしらせしますね。
 どうぞおたのしみに−!)
区切り線
〈福田さんが、お菓子の缶をつくりました〉

福田さんが、料理研究家の桑原奈津子さんと一緒に、
オリジナルのお菓子缶(ブリキ製)を作りました。
かーわいー!
その販売を記念した催しが、
札幌と東京・代官山で開催されます。
2箇所の催しは、それぞれ内容が
じゃっかん異なりますのでお気をつけくださいね。

「お菓子と珈琲の時間」

 場所その1/『チョロン札幌店』

 開催日/9月18日(土)〜23日(木)

 9月23日(木)のみ、
 お菓子とコーヒーのを詰め合わせた缶を
 1缶2625円で40個、販売いたします。

 期間中は、お菓子缶のみ(1575円)の販売と、
 福田さんの原画の展示、グッズの販売、
 桑原奈津子さんの書籍を販売します。

 場所その2/『チョロン代官山店』 

 開催日/9月26日(日)
 時間/13時〜16時

 代官山では「福田さんのふるまい珈琲」と、
「桑原さんのふるまい菓子」を実施。
 先着順になりますので、お早めにお越しください。

 またこの日にも、
 桑原さんのお菓子とコーヒーを詰め合わせた缶を
 1缶2625円で40個、販売。
 福田さんの原画の展示、グッズの販売、
 桑原さんの書籍販売も行います。

 お菓子缶のみ(1575円)の販売は、
 9月18日(土)からスタート。

以上、福田さんからのおしらせでしたー。


2010-09-15-WED


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