ほぼ日刊イトイ新聞 アニ(スチャダラパー) × 梅佳代 
こう見えて報道系。  ポスト梅佳代カメラマン、アニ登場!
第2回 ライバル
糸井 アニさんの写真集は、
うめちゃんの『うめめ』なんかと
おんなじ出版社(リトルモア)から
出たんだよね。
アニ そうです。フォロワーです。
うめ フォロワー(笑)。
アニ あの、写真集をつくるときに
どんな写真集にしようかっていう
打ち合わせをするじゃないですか。
そのときに編集者の人が
「こういうふうにしたいんです」って
持ち出してくるのが、
いっつも梅佳代さんの写真集で。
糸井 ああー(笑)。
アニ 「こういう感じで」みたいな。
うめ (笑)
アニ で、参考にと思って見てみたんですけど、
そのたびに「‥‥負けた」と(笑)。
糸井 早いね、降参が。
アニ ま、でも、フォロワーですから、
後だしの強みっていうか、
いちおう、世間にこういう写真集が
なんとなく知られてるから
「こんな感じで」っていう話が
通じやすいのはよかったですけど。
うめ へー。
糸井 ま、でも、当たり前だけど、
ぜんぜん違う写真集だよね。
アニ そうっスね。
うめ そう、そう。
もっと同じ感じなのかと思ってた。
だって、シンコさんに会ったとき、
「アニがパクったから」って言ってたんですよ。
糸井 うめかよとスチャダラパーは
ふだんから親交があるの?
アニ たまに会うんですよ。
サケロックのライブに行くと、会ったりして。
うめ そう。で、会ったときに
「パクリだから」って言われたもんで、
どういうのが出るんやろう、
わたしも負けられん!
って思っとったんやけど。
アニ ははははは。
うめ で、届いたのを見たら、違う。
糸井 だいたい、カタカナだしね。
アニ え?
うめ え?
糸井 ほら、タイトルが。
『ブリングザノイズ』だから。
うめ ああ、そっか。カタカナ。
糸井 全然ちがうよね。うめかよの写真集は、
『うめめ』、『男子』、『じいちゃんさま』、
ひらがな、漢字、ひらがな、でしょ。
『ブリングザノイズ』はカタカナだもん。
うめ うん。
糸井 やっぱり、ミュージシャンだからね、
外国を意識してる。
アニ はははは。
糸井 ほんとのところ、
アニさんの写真集を見たときに、
うめちゃんはどんなふうに感じました?
うめ なんかね、まず、かっこいいなと。
糸井 ああー。
うめ 最初、パッと見たときに
「シャレとる!」と思って。
アニ ははははは。
うめ で、じっくり中を見たら、
かっこいいだけじゃなくて、いろいろあって。
糸井 油断ならないな、と。
うめ そう。
糸井 ライバル意識とかは、どうですか。
うめ わたしですか?
糸井 そう。フォロワーが現れて、
追われてるぞ、みたいな。
うめ まあ、そのへんは、ドンと構えて。
糸井 横綱相撲。
うめ そんな感じです。
「来たわね」と。
糸井 「来たわね」(笑)。
アニ 「来たわね」(笑)。
いいですね、それ。
糸井 アニは、チャレンジャー。
アニ そうですよ。フォロワーですから。
ポストうめかよです。
ポストうめかよ現る、です。
糸井 こっちはタイトルが、
カタカナで、英語だしね。
アニ そうそう。
あ、でもね、企画のときに
タイトルを『アニニ』にしようか、
っていう話があったんですよ(笑)。
うめ 『うめめ』じゃなくて、『アニニ』(笑)。
糸井 ふははははは。

(続きます)

2009-05-12-TUE


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