BOXING
私をリングサイドに連れてって。

番外編
がんばれニッポン!(3)KОKトーナメント
山本宜久選手とその対戦相手
&チケットプレゼント当選者発表



KING of KINGS Bブロックの試合まで
あと数日となりましたが、今回は自らのテーマとして
「KOKへのリベンジ」を掲げ猛練習に明け暮れる
山本宜久選手についてレポートします。

山本選手というと、KOKルールに変更になってから
実はまだ勝ち星がありません。
昨年のKOK1回戦では
ブラッド・コーラー選手にボディパンチを受け
肋骨を骨折、肩固めで敗れています。

そして、2000年4月の「Millennium Combine」では
ジェレミー・ホーン選手に、また、5月に出場した
WEF(ワールドエクストリームチャレンジ)では、
ブランドン・リー・ヒンクル選手にそれぞれ敗れています。
さらに体調不十分のまま「リングス・オランダ大会」に
出場して、キング・オブ・パンクラシスト、
セーム・シュルト選手と対戦、
頭部を50針縫ったといわれる大怪我を負い
TKOで敗れたまま長期欠場していました。

ですから12月22日の大阪での試合は
「KOKへのリベンジ」であり「復帰戦」でもあり、
山本選手の真価が問われる大事な試合なのです。

噂では血尿、血便を出しながら
猛練習を続けているとのこと。
その様子を探りに12月15日に、
前田道場と藤原道場に取材に出かけました。
この日で山本選手の練習は打ち上げ、
今後は軽い調整と休養をとりながら試合に臨むそうです。

この日、山本選手は午前10時半頃から、
前田道場で練習を開始しました。
軽いウォーミングアップから始まって、
練習生とのスパーリング。
そしてバーベルを使った筋力トレーニングで
正味1時間30分くらいでしょうか。
自分の動きを確かめるような練習でした。
「午前中はこのくらいで」という一言で練習終了です。

そして、午後は5時から藤原道場で練習です。
藤原道場とは、タイの国技
ムエタイの聖地ラジャダムナンで、
外国人として初めてチャンピオンになった
伝説のキックボクサー藤原敏男先生の道場で、
練習が厳しいことでも有名です。

午後5時、先に道場に到着し待つこと10分くらい。
山本選手がやってきました。
軽く柔軟体操をしたあと、
約30分のシャドーからサンドバッグ打ちへ。
3分間! 蹴りつづけて30秒休憩です。

3分というと短く感じるかもしれませんが、
一般人が3分間全力でパンチやキックを
出しつづけることは非常に辛いです。
この練習が30分くらいつづきます。
足はだんだん下がってきて、サンドバッグを蹴る音も、
小さくなっていきます。
山本選手が途中で吐きに陰に隠れます。
しかしすぐに練習再開、
キックするときの掛け声も裏返り他に言葉もでません。

今度は休むまもなくリングにあがると、
四隅にミットを持った道場生が立ち、
最初は時計回りに3分間、
キック→キック→キック→パンチと
ひたすら打ちつづけます。

「パンチに腰をいれろ!」「歩くな!」と
リングサイドから竹刀をもった藤原先生の激が飛びます。
これを4、5ラウンドやると、
今度は反対回りで同じ練習をつづけます。
「山本、走れ!」とまた激が飛び、
30秒の休憩中には嗚咽が聞こえました。
今度は飲みこんだようです。
さらに練習はつづきます
「何やってんだ、山本コラァ!」
「蹴りが弱い!」と叱咤を受けながら、
これも約30分続けました。

これが終わるとリングを下りて、
藤原先生自らパンチの指導です。
山本選手は相当疲れているはずですが、
なかなかいい音をさせてミットを叩いていました。
そしてまたリングに上がり、
ミットを蹴りこんでいきました。

ここまで正味2時間、噂どおりの厳しい練習でした。
大阪での試合にむけて、
この他にも日体大レスリング部に出稽古に出かけて、
自分の中の課題を発見して、
それを克服することもできたようです。

山本選手からファンの皆さんに
「練習の成果を100%出せるように、
 100%のコンディションで挑みますので、
 一瞬も目を離さずに見ていてください」
というコメントをいただいてきました。

厳しい練習を積み重ね
「練習で泣いて、試合で笑いたいので、
 当日は最高の笑顔で勝ち名乗りを受けたいですね」
と言っていた山本選手の応援に、
ぜひ会場に足を運んでください。


山本選手の1回戦の相手は、
ビターゼ・アミラン選手(リングス・グルジア)。
勝てば、クリストファー・ヘイズマン選手
(リングス・オーストラリア)と、
カーロス・バヘート選手(ブラジル)の勝者と対戦します。

対戦相手については
「今回エントリーしている選手みんな実力者ばかり」
と言っていた山本選手。
WOWOWのインタビューでも、
勝利宣言はありませんでしたが、
インタビュー終了後、私には、
1回戦は「瞬殺です」、
2回戦も「1Rで片づけます」と言っていました。
これは「ほぼ日」読者のみなさんの心の中にだけ、
留めておいてください。

私は今回、山本選手のグランドファイナル進出を、
信じて疑っておりませんので、
対戦相手の紹介は省かせていただきます。
勝ちます!

それではみなさん、
山本選手、高阪選手、金原選手の応援を
よろしくお願いいたします。

WOWOW 冨沢睦美
WOWOW「リングス2000」のページ

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リングス KING of KINGSトーナメントBブロック
12月22日(金)大阪府立体育会館
チケット当選者発表!


ご応募ありがとうございました!
当選者は次の5名さまです。


大阪府 Nさん
私の夫は「格闘技好き」なのです。結婚以来、毎日
なにかしら、男の人達が戦う映像を観ています。
もちろんWOWOWもリングスとタイソンのために
加入しています。そのため、
なかなか詳しくなってしまいました。
でも、私は実際に会場へ足を運んで
観戦したことはありません。テレビ画面から
伝わってくるものを観ていても、
会場の雰囲気などはとても重要なことのようだし、
選手の体のぶつかる音とかパンチの音なんかは、
すごーく興味深々です。
あの、「リング」ってのが、実際には
どの位の大きさなのかとか、実況してる人の声は
聞こえたりするのかしら?とか
様々な疑問を体感して
解決できることになったらいいなと思って、応募します。
もし、当選できたら、夫へのすばらしい
クリスマスプレゼントになること間違いなしです。
そうそう、もちろん昨日届いた
オレンジのパーカー着用です。
「ほぼ日シート」はみんなおそろいのパーカーで、
テレビ画面からも何処なのか
見分けがつくかもしれませんね。


大阪府 Uさん
観戦への意気込み
ホンモノの本気を目の当たりにしたい!
当たると、いいな。


東京都 さん
大阪近郊の東京に住んでおります、武川と申します。
ほぼ一日おきに講読し、勇気を頂いています。
ここ1〜2年、心に引っかかるキーワードとして、
「プロフェッショナル」があります。
デザインという仕事で社会に参加している身なので、
プロのデザイナーとしてのスキルを求められるわけですが、
自分の中でどうにも座りが悪い。
自負やら焦りやら羞恥心やらが
団子状態となって渦巻くのです。この居心地悪さと
死ぬまでつきあっていこうと思っています。シンプルに。
キングオブキングス、見たいです。
シンプルな「プロフェッショナル」を見たいんです。
ぜったい行きますので、チケットを下さいませ。
よろしくお願いします。



大阪府 Oさん
あまり格闘技に詳しくはないのですが、
1度行ってみたいです。
実際に見ないことには、現実はわかりませんから。
生の迫力を体全体で感じてみたいです。


和歌山県 さん
試合観戦は初めてなので、とにかく行ってみたいです。
まずはチケット当たりますように。

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チケットは18日(月)に宅配便で発送しました。
19日か20日には届くと思います。
ほぼ日代表の観客として、
日本人選手の3人の応援、よろしくお願いします!



ご意見はこちらまで Boxnight@aol.com

2000-12-19-TUE

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