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私をリングサイドに連れてって。

タイソン英国第2戦・現地レポート(1)

今月はWOWOW&ヨーロッパが
世界スポーツの中心といえる舞台になります。
ユーロ2000(サッカー)が
ベルギーとオランダで開催され、
予選リーグも大詰めにきて盛り上がりを見せています。
タクシーに乗ってもみなラジオを聞いています。

ヨーロッパのゴールデンタイムは
日本の早朝にあたるため、
寝不足の方も多いと思います。

しかしヨーロッパといっても
サッカーだけではありません。
マイク・タイソンの英国での試合、
「マイク・タイソン 対 ルー・サバリース」
の日が近づいてきました。

1月のマンチェスターでの試合に続き、
5カ月ぶりとなるタイソン戦。
今回の舞台はグラスゴーです。
グラスゴーは英連邦北にあるスコットランドに属し、
ロンドンから北に、約1時間飛んだところにあります。

飛行機上空からの風景は緑、緑、そして緑。
ロンドンやマンチェスターと全く違った
非常にのどかな印象を受けました。
建築物も非常に古く、独特な形状のものが多く、
目をうばわれてしまいます。
モスクワとほぼ同じ緯度にあるのですが、
体感では日本の初秋くらいで
非常に過ごしやすい気候です。

スコットランドは
ネッシーでおなじみのネス湖があり、
ゴルフ発祥の地でもあります。
その名門中の名門、全英オープンが行なわれる
セントアンドリュースがある場所として
日本の方にはおなじみかもしれません。

さて、グラスゴーの空港に到着して、
さっそく仕事に取りかかろうとしたところ、
私のスーツケースがいくら待っても出てきません。
どうやらロンドンで積み込まれなかったようです。
空港の最終便までチェックしましたが、
結局どこにあるかも全くわからないまま
初日が過ぎました。

スーツケースが届かないというのは
けっこう厳しいものです。
結局、翌日の夕方になって、
やっとホテルに届きほっとしました。

そんな状況の中でも、試合会場を下見しました。
今回の会場は「ハンプデン・パーク」。
サッカースコットランド代表のホームグランドです。
6万人の観衆が入ろうかという巨大スタジアムです。
おそらく今回のタイソン戦が
英国ボクシング史上最大規模の観客数になると
予測されています。

しかし心配な点がひとつ。
サッカー場のため屋外会場なのです。
雨が降ったらどうするの? と聞きたくなります。
実際この2日間は、雨が降ったりやんだりの状態です。
やはり、こちらは、のん気なのでしょうか?
そんな心配を抱えながら
私は日曜日のオンエアに向けて取材を続けます。

タイソンは無事に、グラスゴーに到着しました。
ホテルで彼を待つこと1時間30分。
表情はとても穏やかで、優しげでした。
英国に入国する直前に、親友がNYで殺されてしまい
深いショックを受けている、という報道もありましたが、
悲しげな表情には見えませんでした。



タイソンが宿泊するホテルでは、解説の浜田剛史さんが、
年配の日本人観光客に囲まれるというアクシデント……。
しかも
「ファイティング原田だよ! ファイティング原田!」
という勘違いもありましたが、浜田さんは、
「よく間違えられますよ」と笑い飛ばしていました。
さすがは元世界王者。
小さいことにはこだわりません。

試合当日、東京のスタジオには
先日、日本人で4人目の2階級制覇を果たし、
さらにガッツ石松さん以来、
26年ぶりのライト級チャンピオンを見事獲得した
畑山隆則選手がゲストで出演します。

6月25日(日)午後6時からの放映をお楽しみに。


WOWOWスポーツ部
小田真幹

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2000-06-23-FRI

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