BOXING
私をリングサイドに連れてって。

4月後半からのボクシング放映も熱い!

4月のエキサイトマッチはパワーアップしておりますよ。
ボクシングを知らない方、
ボクシングの世界には興味がうすいなぁ、という方にも、
楽しんでいただけるスーパースターを取り揃えました。

4月18日からのラインアップをご紹介します。

4月18日(火)
20:00から渾身の4試合をWOWOWで放映します。
1.ウェルター級10回戦
「シェーン・モズリー 対 ウィリー・ワイズ」
2.欧州ヘビー級タイトルマッチ
「ウラジミール・クリチコ 対 ラホス・エロス」
3.WBO世界バンタム級タイトルマッチ
「ホルヘ・エルエセール・フリオ 対 ジョニータピア」
4.ヘビー級10回戦
「フランソワ・ボタ 対 スティーブ・パネル」

シェーン・モズリー選手
ニックネームは「Sugar」。
これは80年代のスーパースター、
シュガー・レイ・レナードの
「シュガー」から取ったもので、
「華麗な」という意味です。

1971年9月7日、カリフォルニア州生まれ、28歳。
アマチュア時代にデラ・ホーヤと互角の成績を残し、
プロボクシングに転向。
1997年8月に、IBF世界ライト級タイトルを獲得。
ライト級は130Lbs(61.23kg)がリミットです。
※1Lbs(1ポンド)は約450グラムです。

日本では先日、坂本選手がWBAタイトルに挑戦し、
惜しくも敗れました。
モズリーはIBFタイトル通算8度の防衛に成功し、
「ライト級最強の男」の評価を得ました。

しかし強すぎるゆえ試合をしてくれる相手がいなくて、
ビックマッチ(=ビックマネー)が組めないため、
2階級上のウェルター級に転向しました。
ウェルター級は147Lbs(66.67kg)がリミット。
このクラスにはデラ・ホーヤや、トリニダードがいて、
黄金の中量級の再来といわれるほど
スター選手がひしめいています。

ライト級最強の男といえども、
2階級上のウェイト差は想像以上に大きいものです。
モズリーの魅力はスピードと連打です。
ウェルター級では間違いなくトップでしょう。
デラ・ホーヤも、トリニダードも及びません。
しかし2階級上のパワーにどう対処するのか?
そのハンデをどうクリアして
ビックマッチを実現させるのか?
非常に注目すべき選手です。


ウラジミール・クリチコ選手
1996年アトランタ五輪、S・ヘビー級の金メダリスト。
兄はWBO世界ヘビー級チャンピオン。
世界が注目するクリチコ兄弟の弟です。
ヘビー級は191Lbs(86.64kg)以上。
クリチコ選手の身長は200cm。
ちなみにレノックス・ルイスは196cm。
イベンダー・ホリフィールドは187cmです。
マイク・タイソンは180cm。

1976年3月25日、ウクライナ生まれ、24歳。
アトランタ金メダルの実績を引っさげプロ転向。
(ちなみにレノックス・ルイスは
 ソウル五輪の金メダリストです)。
素材は兄以上と評価されましたが、
1998年12月にまさかの11R TKO負けで足踏み。
しかしその後は着実に勝利を重ねています。
1999年8月にアクセル・シュルツを破り、
欧州ヘビー級タイトルを獲得。

彼の魅力は基本に忠実なボクシングです。
こう書くとつまらないように思えますが、
身長200cmから繰り出される正確なロングジャブと
1・2(ワンツー)は想像以上です。
またディフェンスもしっかりしているため、
相手にしたら攻略が非常に難しい選手です。
もしマイク・タイソンと戦ったら
身長差20cmの戦いです。
もしみなさんが、身長差が20cmある相手と
戦うときのことを想像して下さい。

兄弟での世界王者を目指しているだけに、
今後注目の選手です。

その他の試合も、
コロンビアのベテラン王者、
ホルヘ・エルエセール・フリオ選手と、
悪童ジョニー・タピア選手が、
WBO世界バンタム級タイトルマッチで戦います。
南米独特のテクニックとタピアの連打、
どちらが軍配があがるのかな?

マイク・タイソンに善戦した、南アフリカの猛牛
フランソワ・ボタも登場します。


4月29日(土)
18:00から放映の放映はこの2試合。
・統一世界L.ヘビー級タイトルマッチ
「ロイ・ジョーンズ 対 デビット・テレスコ」
・ヘビー級10回戦
「デリック・ジェファーソン 対 デビッド・アイゾン」

ロイ・ジョーンズ選手
アメリカの専門誌などで
「Pound For Pound」という定義が良く使われます。
これはボクシングの全17階級を通じて
一番のボクサーということです。

とはいってもそれぞれのウェイトで
特徴が存在しますので、
(軽量級はスピードがなければいけないし、
 重量級はパワーがなければいけません)
一概に定義は無理ですが、
あえてランク付けしているものです。

ロイ・ジョーンズ選手は常に
そのトップレベルにいる選手です。
日本ではタイソン、デラ・ホーヤ、ハメドのような
知名度はありませんが本国アメリカでは
トップレベルの評価を受け、
HBOも直接契約するなど
文字どおりのスーパースターです。

1969年1月16日、フロリダ生まれ、31歳。
1993年5月にIBF世界ミドル級タイトルを獲得。
1994年11月にIBF世界S.ミドル級タイトル獲得
(2階級制覇)。
1996年11月にWBC世界暫定L.ヘビー級タイトル獲得
(3階級制覇)。
1998年7月、WBA王者
ルイス・デル・バーレとの統一戦で勝ち、2団体統一。
1999年6月、IBF王者
レジー・ジョンソンとの統一戦に勝ち、3団体統一。
L.ヘビー級は175Lbs(79.38kg)がリミットです。

彼はボクサーとしてはもちろん、
アスリートとして非常に高い能力を持っています。
何年か前には、バスケットの試合をした直後に
ボクシングの試合をするなど非常に突飛な行動をしました。
あのマイケル・ジョーダンが
野球やゴルフに挑戦したのと同じです。
ジョーンズも前出のモスリーと同じく、
強すぎて試合をしてくれる相手がいないため、
リング外の行動が大きく報道されるなど
特別な存在なのです。

彼の魅力は、スピードです。
これはパンチとフットワーク両方です。
そしてそのパンチは速く強いものです。
L.ヘビー級を統一して、このクラスに敵はいません。
それゆえに、ヘビーに級転向か?
などの報道もされているくらいです。

私も彼に会ったことがありまして、
驚くほど小さかったというのが第一印象です。
小さいといっても175cmくらいはありますよ。
小柄でいてヘビー級の2階級下である
L.ヘビー級で無敵というのは、おそるべきことですよ。
そんな彼をジッと見つめていた事を覚えています。
また彼は非常にお茶目で、
私のプレスパスを引っ張ったりするいたずら好きです。
取材する側としても憎めない選手なんです。

ヘビー級は、躍進著しいジェファーソン選手と
ベテラン、イゾン選手の対決です。
KO決着必至ですよ、きっと。


4月30日には
「レノックス・ルイス 対 マイケル・グラント」
統一世界ヘビー級タイトルマッチを衛星生中継します。
昨年11月以来の生中継となります。
現地レポートも入れるつもりですので、
楽しみにしていてくださいね。

WOWOWスポーツ部
小田真幹
ご意見はこちらまで Boxnight@aol.com

2000-04-17-MON

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