坊さん。
57番札所24歳住職7転8起の日々。

第223回 
8つの木の数珠ができた。


ほぼにちは。
四国の坊さん、ミッセイです。

僕の住んでいる、
栄福寺には、
結構、色々な果物がなっているのですが、

さっき、
お寺の境内を歩いていたら、
石の机の上に、
ブンタンが積んであって、

「ご自由に食べてください」

というメモが置いてありました。



たぶん、
母親が置いてくれたんだと思います。

栄福寺の文旦は、
消毒していないので、
小さくて黒ずんでいますが、
すごくおいしいですよ。

きのうお寺であった、
六十一回忌の法事では、
施主の奥さんに手作りの赤飯と、
よもぎ餅を山盛り頂きました。
おいしかったなぁ。

なにかをもらったり、
あげたりすることって
難しいけれど、
なんだかうれしい時もあるね。

そういえば、
僕は誰かにプレゼントする時に、
商品を選ぶのって大好きです。

* **

以前、
この「坊さん」でも書いた、

「両界マンダラ」

の購入資金の一部を集めるための、
色々な「木」を使った数珠ですが、
ようやく完成しました。



強すぎる色を除いてもらったり、
光沢を落としてもらったりしながら、
結局、八種類の木を使いました。

使った木は、

「シャム柿」
「鉄刀木」(たがやさん)
「堆朱」(ついしゅ)
「栴檀」(せんだん)
「正梅」(しょううめ)
「欅」(けやき)
「柘植」(つげ)
「檜」(ひのき)

という木です。
いろんな木があるもんだねー。

ヒノキを入れる事が出来たので、
ちょっと香りもします。

これに、
密教の儀式でも大事にされる水晶の玉を、
二つ入れて、

一番大きな玉に、

「栄福寺 両界曼荼羅」

と刻銘してもらって、
(よく彫れるねぇ。機械らしいです。)
完成です。

実は、
結構前に数珠自体は完成していたのですが、
まだ本堂で拝んでいなかったんです。
これは重要です。坊さんだもの。

寄進第1号は、
法事のたびに催促してくれていた、
地元の檀家さんが家族みんなで、
寄進してくれました。

僕はこの数珠の、

「いろんな違うヤツが、輪になって。」

みたいな姿が、
けっこう気に入ってしまったので、
栄福寺のシンボルマークみたいにしたいな、
とも思いました。

個人的には、
出かける時は、

ネイティブ・アメリカンの
シルバーアクセサリーと合わせたり、



生まれて初めて買った、
知り合いの作った、
皮と真鍮のとリングと合わせたりして、
楽しもうと思っています。



せっかく、
仏教を仕事にしているのだから、
みんなと気軽に仏教とつきあうために、
また、なんかつくりたいなぁ。

今、
納経所に行ったら、
お遍路さん第1号がさっそく、
寄進してくれたようです。
うれしいなー。


ミッセイ


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2007-03-28-WED
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