BOOMERANG
ブーメランのある暮らし。

第41回 折れちゃったブーメラン


マイ、マイ、マイドー!トギーなのだ。
今回は、ショック!
ブーメランが折れたお話。

ブーメランも長年使っていると当然痛んでくる。
材質はプラスチックや木なので、
いつか折れる時が来るわけ。
来なくていいのに、その宿命の日がやって来たのだ。

日課になっている朝練をやってた時のこと。
最近、コンディションが良くなかったので、
勘を取り戻すため、
「ここぞ!」という時にしか使わない
勝負ブーメランを手に取ったのだ。
相変わらずの切れのよい飛びで、
自分でも惚れ惚れ。
あまりに気持ちがいいので、ガンガン投げてたら、
キャッチの瞬間に変な違和感が・・・。
ガーーーーーン!
翼のひとつが地面に落ちてる・・・。



折れることは宿命なんだけど、
今回ばかりはちょいとショック。
このブーメランはトギーにとって
特別なものだったのだ。

このブーメランとの出会いは、
1996年のニュージーランド世界大会。
世界大会の時は、必ず中日にオークションがある。
世界各国からいろいろなブーメランが出展されるので、
毎回楽しみなのだ。
そんな中、トギーが尊敬するアメリカの選手が
このブーメランを出展。
使い古しなんだけど、
彼が作ったブーメランだったので、
高額になろうとも買うつもりだった・・・。
が、あっさり1000円ぐらいで落とせちゃったのだ。
なんと、新品を買うより安かったのでした。(笑)

買ってみたものの、コレクターのトギーは
2年近くそれを投げなかった。
でも、飛びを見てみたいという衝動に負けて、
投げてみたら、相性がドンピシャ!
手に吸い付くように戻ってくる感覚は、
今までになかった飛び。
あまり調子がいいので、試しにタイムを計ってみたら、
なんと日本記録より早かったのだ。

その後はそのブーメランで猛練習し、
1998年のアメリカ世界大会を迎えた。
試合前、トギーはチームメイトにこう宣言したのだ。
「普通にいけば日本記録は出る!」
その通り、日本記録を達成し、
世界大会で5位に入賞したのでした。

そんな思い出のブーメランが、
ついに折れちゃったのだ。
スランプに陥った時、
助けてくれたブーメランだったのに・・・
悲しい・・・。
このままトギー博物館(第39回参照)に
入れちゃうのは惜しいので修理することに。



空き缶のアルミを、折れた部分の継ぎ目に貼って、
あとはエポキシ樹脂製のボンドで接着。
同じ飛びとはいかないだろうけど、
何とか再起してくれることを信じるのだ。


今年もいよいよシーズンイン。(←暖かくなってきた!)
心の修理もエポキシ樹脂ボンドで済ませたので(笑)、
気持ちを切り替えて頑張るのだーっ!!


ということで、
今回は折れちゃった思い出のブーメランの話でした。


トギー(栂井靖弘)

2001-04-24-TUE

BACK
戻る