自転車思想。
チャリンコは、未来そのものの顔をしている。

2人乗り

こんにちは。

2人乗りって、いけないことだけど楽しいことです。
実はこのこと、前から書こうと決めていました。
けっこう勇気がいるんです。
なんたって、いけないことですからね。

「いけないことことだから、いけない」

こう言っちゃえばこの話は終わってしまいます。
それに、いけないって言われれば言われるほど
やりたくなっちゃうようなものですよね。
それも事実なので、あえてこう言ってみましょう。
2人乗りは、いけないことだから、
「いけないこと」とはっきりわかった上で乗って欲しい。
そして、もちろんその結果については、
僕の関知するところじゃないって言うことも、
前もって書いておきますね。(ニヤリ)

とりあえず、こういうことになっています。

 16歳以上の人が、6歳未満の子供を、
 安全な乗車装置に乗せる場合と、
 同じく16歳以上の人が、4歳未満の幼児を、
 背中に背負って乗る以外の場合は、
 2人乗り禁止で、違反した時には、
 2万円以下の罰金又は科料が課せられる。

当然、自転車の方だって、
2人乗りOK! に作られているわけではありません。
壊れる可能性だって高くなるし、
何より自転車の荷台は座りにくくって、
すぐお尻が痛くなってしまいます。
要するに、自転車の2人乗りは、
怒られるだけじゃなくって処罰の対象にもなるし、
自転車は壊れやすくなり、その上乗り心地も悪い。

でも、だからといって2人乗りをしたがる人たち、
中でも中学・高校生のカップルが、
2人乗りを止めるのか、と言ったらそうではないですよね。
まぁ、今の10代の子たちと僕の世代では、
いろいろ違うこともあるんでしょうけど、
それでもたぶん、好きな子を自転車の後ろに乗せて、
もしくは、好きな子の運転する自転車にしがみついてる、
そんな一瞬の喜びっていうのは、変わらないはず。
お尻の痛みだってガマンできちゃうはず。

そんな幸せな瞬間は、たぶん上に書いたようなルールとか、
物理的・身体的なマイナス面なんか乗り越えてしまいます。
そして、そんな極私的な幸せと、
世間の約束ごとが衝突することって、
やっぱりあると思うんです。

小説とか、映画を見てても、
そんな衝突がテーマになってること多いですよね。
というか、そういうテーマこそ、得意分野。
どこまで、法律が整備されて、
それらが柔軟に運用されたとしても、
人が生きてる限り、
たぶんその矛盾は何らかの形で存在し続ける。
自転車2人乗りなんて話から、
そんなことを考えてしまいました。

おぉっと脱線。
話を元に戻しましょう。
まぁ、そんなことを考えるものですから、
下校途中の中高生カップルが2人乗りをしていても、
僕はあえて注意しようとは思わないんです。
でも、ちょっと心に留めておいて欲しいなぁ、
と思うことはあります。

・好きな人をケガさせないこと。
・運転してる人、後ろに乗っている人、
 どっちかが辛そうになったら、
 無理せずさっさと止めること。
・周りの人たちに迷惑かけたり、ケガさせたりしないこと。
・もし、おまわりさんとか、先生とか、
 はたまた見知らぬ人とかが、
 あなたの2人乗りを注意したら、
 その場で自転車を降りて、あやまること。
 
そして、あやまる時に忘れちゃいけないことが1つあります。
それは、“可愛げ”です。
カップルで自転車の2人乗りなんて、
世の中でいけないこととされている上に、
ハタからみたらうらやましい行為をしてるんですから、
“可愛げ”くらい演じたっていいと思いません?

なーんて、こんなこと書いてる僕は、
10代の頃、そんな幸せな経験ないんですよね〜。
正直、うらやましいです。

(今回はいつもより強調して)
Ride Safe!

2002-04-14-SUN

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