お金をちゃんと考えることから
逃げまわっていたぼくらへ。

第19回 人間は、自分の見たいものしか見ないです。



今の序盤を超えると、
もっとおもしろく話が展開していくので、
立ち読みでぜんぶを紹介できないのが、
少し残念なくらいです。
残りは、現物でね、というのが正直な気持ち。

序盤とは言え、今回に掲載の部分は、
とてもおもしろく読めると思いますよ!!!
一見逆説に聞こえることだけど、よく考えると
「あれ?それが当たり前なのかなあ」
と思わされるような・・・。

さっそく、お楽しみください。

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【人間は、自分の見たいものしか見ないですから。】

選挙はみんなが一票持っているけど、
それが平等なのかというと
むつかしいなあと思います。
株式会社ならば、
持ち株によって票が違うわけです。

だったら、払った税金によって、
この人は百倍お金を払ったんだから百倍の票を、
というような仕組みにしたほうが、
ほんとうは平等だとぼくは考えますけれども。
でも、そうは誰も思わないもんね。
糸井 (笑)そんなこと言ったら必ず怒られますよ。
でも、不平等だというのは、その通りですよねえ。

ただ、不平等である現実を言うと、
なんだか、やたらに怒られますよね。
ひねくれた人だったら、子どもに
ぜいたくをさせるとおっしゃったところで、
「あなたはそれでいいかもしれないけども、
 私は……」
と言われるような気がするんですよね。

でも、不平等である事実を認めないで、
こうあるべきだということだけで
語りあっていると、
真実が見えなくなると思います。

ぼくがやっている「ほぼ日刊イトイ新聞」に
邱さんが昔にお書きになった小説
『西遊記』を載せてくださっているけど、
その中で、孫悟空が三蔵法師に、
「あなたは、慈悲という目やにで
 目がくもっていらっしゃるんだ」
と言うシーンがありましたよね。
あれは、感動しました。

自分が倫理的に良い人間でありたいという
表現をするために、人は事実を
見ないようにしちゃっている。
そこのところがきちんと書いてあったから。
いや、人間はね、
自分が見たいものしか見ない
んです。
糸井 うん、そうです。
だから人間には目があるなんて言うけど、
その目が悪ければ何も見えない。
糸井 大勢でがやがや集まっている時にも、
気になる話だけが聞こえるとか、
ふだん時計がカチカチいう音は
聞こえないとか……。

そういうのと同じことを、
目もやっていますからね。
だったら、目がくもるのは
当たり前のことなんですよね。
そうです。
だから人間の目も耳も口も、
実はそんなに万能じゃない
んですよ。
糸井 うーん。ここ、また太字だなあ(笑)。
誰もが、そういう
目ヤニだらけだったりするし……。

目や耳で情報戦争とは言っていても、
見てもそのままにしているものの中に
砂金が多いという場合もあるし、
どう砂金を拾うかによっても、
ぜんぜん変わってくるということは
わかりますよねえ。

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対談を現場で聞いていても、このへんから、
話が更に本格的になったような気がします。

2001-02-18-SUN

TANUKI
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