お金をちゃんと考えることから
逃げまわっていたぼくらへ。

第6回 おこづかいは、いくらあげてましたか。




ちょっと照明が暗いけれども、
これは対談収録場所での邱さんとdarlingだよ。
楽しそうにしているの、わかるかなあ?

今日の見本版は、おこづかいについてです。

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【おこづかいは、いくらあげてましたか。】

糸井 ちなみにですが、邱さんなら、
息子さんへのおこづかいは
いくらあげても平気なわけでしょうけど・・・
年でどのくらいの水準の額を、
息子さんにあげていましたか?
例えばアメリカでひと月アパート借りると
七百ドルくらいかかるだとか、
電車に乗っているわけにはいかないから、
寮から車で移動するための古い車を
友達から買ってもいいだとか、
それと授業料もあるとか……。

そういった計算をしてみると、
仮に一か月に二千ドルかかるとするならば、
二万四千ドルをあげることになります。
いっぺんに、一年ぶんなので。
糸井 なるほどなるほど。

邱さんがお金をあげるイメージとしては、
月にどのぐらいかかるかをはじめに計算してみて、
12か月ぶん、と。

金額としては、まあ普通だったですか?
普通ですよ。
そんなにぜいたくをするほどの
お金をあげるわけじゃない。

「とりあえずこれを一年間使いなさい。
 でも、もう留学途中では送金をしない」
と言っておきました。
糸井 おおっ。勇気が要りますね。
留学中に、ぼくの息子が
「今、パリに居ます」って葉書をくれるんです。

でも、パリに遊びに行くお金まで
送ってあげた覚えはないので、
彼は一年分のお金の中から、
自分がパリに行きたい分だけ
節約していたのでしょう。

つまり、だんだん自然に自分で
お金のコントロールができるようになります。
糸井 実際、できるようになりましたか?
まあ、少なくとも今まで、
「お金をくれ」と言われたことはないですから。
糸井 ぼく、邱さんの息子さんに
お会いしたことがありますが、
絵描きの人というか、芸術家ですよね。
でも、暮らしのうえでの
社会性みたいなものは、
身についていったのですか?
「そんなにお金は要らない」というタイプです。
あまり欲しがらない。
糸井 ふーん。
俺、「一年ぶん」というのは、真似しようかなあ。
子どもとお金の関係については、
うちの子どもは女の子ですけど、
やっぱり、考えますもんね……。
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さーーー。乗りはじめてきたぞ。
お金のコントロールのしかたのつづきは、
次回の立ち読みでご案内することになります。

2001-02-05-MON

TANUKI
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