ポケットに『MOTHER』。
〜『MOTHER1+2』プレイ日記〜

6月23日 ……知らなかった


日記が進むにつれて露呈してしまうことだから
はじめのうちに白状しておきたい。
とんだ見かけ倒しだと呆れられるまえに
自己申告しておきたい。

それは、僕のゲームの腕前についてである。

元ゲーム雑誌の編集者などというと、
ゲームの1本や2本、あっという間に
クリアーしてしまうのではないかと
みなさんは思うのかもしれない。
いっさいの無駄なく合理的にゲームを進め、
たまに徹夜したり、詳細にメモをとったりして、
滞りなくゲームの終わりにたどり着くのでないかと
みなさんは思うのかもしれない。

そういった先入観はいっさい捨てていただきたい。

誓っていうが、
僕のゲームの腕前は明らかに凡人並である。
謙遜でなく、遠慮でなく、誤解でなく、
僕のゲームの腕前は明らかに二流以下である。
残念ながらごくごくふつうである。

つまり、こいつ強ぇなーとか、
どっちいきゃいいんだっけなーとか、
ああっ、そういうことかぁ、とか、
眠いから今日はここでおわりーなんてことが、
しばしば、頻繁に、しょっちゅう、ありうる。
残念ながらほんとうの話である。

たとえば、だ。
今日電車のなかでプレイしていたときのことだ。
生命を失ってしまった人を葬る場所のあたりを
(ネタバレを防ぐため抽象的に記しています)
目指して歩いていたときのことだ。

何気なく「このボタンは何に使うんだろうな」と
思ってRボタンを押してみたら、
なんと! 主人公のキャラクターが
驚くほどの高速で移動するではないか!

……し、知らなかった。

レベルは二桁へ届こうとしているが、
僕はずうっと通常の速度で
えっちらおっちら歩いておりました。

「取扱説明書を読まないのか」と問いかける人もあろう。
そんな人には「熱心には読まない」と答える。
なぜなら、僕はいっさいの前情報を嫌うのである。
ゲームの取扱説明書はときに親切すぎて、
そこまで言わなくてもいいよ、ってなことまで
書いてあることがある。とくにRPGにおいては。

なので、僕は取扱説明書を熱心には読まない。
まったく読まないというのも失礼な気がするので
事前にぱらぱらと眺める。やや薄目でぼんやりと眺める。
だいたいこんなことが書いてあるな、と認識したら、
それ以上は読み込まずにゲームをプレイする。
そんで、読まなきゃ困るようなことに出くわしたら
あらためて取扱説明書を繰るのである。

というわけで、僕が『MOTHER1+2』を
あっという間にクリアーしてしまうということは
たぶんありえないし、
ひょっとしたら「まだ迷っています」という日記を
1週間くらい続けることだってあるかもしれない。

日記が進むにつれて露呈してしまうことだから
はじめのうちに白状しておくことにしました。
「まだそこなんですか!」というメールが届くまえに
自己申告しておくことにしました。

ぼちぼち進めていくのでよろしくお願いします。

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2003-06-24-TUE


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