京都
「知りあいの宿」を
つくろう。




全国的な猛暑に襲われている今年、
京都も例外ではありません。
というより、盆地の風通しの悪さのせいで
京都は「湿気と暑さの日本代表」と
言ってもいいかもしれませんね。
8月の京都はどんなかんじでしょう、
「知りあいの宿」のサカベさん?


サカベ
いわずもがな!
もう、最近わたくしは
涼しいものにしか興味がないんです。
── はああ。

サカベ

この季節はスケジュールを
あまりつめ込みすぎずに
山あいや路地裏、お寺の境内などを
ゆっくりと散策してくださいね。
大通り沿いは夏の暑い盛りですが
一歩奥に入ると、すっきりとした涼やかさを
感じていただけると思います。
そこでひとつ、きっつぅ
おすすめがあるんですけど。

── なんでしょう?

サカベ
京都のど真ん中、堺町にある
堀野記念館です。
京都の酒造メーカー、キンシ正宗さんが
やっている記念館で、
昔の酒造りの道具を見たり
利き酒ができたり、
地ビールが買えたりできるとこです。
まあ、記念館もいいんですけど、
そこの奥のほうに歩いて行くと、
こんこんと出ている、湧き水があるんです!!
たまらんおいしさですよ(ウットリ)。
──

サカベさん、水好きですねえ


サカベ
京都はやっぱり名水が自慢です。
この時期はみなさんにおいしい湧き水を
飲んでいただきたいです!
しかも、記念館に入らずして
無料で飲める!
── 記念館もおもしろそうなので、
ぜひ行きましょうよ。
伏見まで行かなくても
京の銘酒が味わえるんですから‥‥。
場所は、二条のあたり。
街歩きのときに、覚えておくといいですね。

サカベ
そして、京都といえば、美しい川!
水好きのサカベとしましては、
ご紹介したい、とっておきのお食事どころが
2軒あります。
川床とはちがった涼しさを味わえますよ。

桝富(ますとみ)
柳の美しい石橋の近くにある
おそば屋さんです。
3500円のそば御膳は、
京都のお惣菜も盛りだくさん。  
お座敷の横に流れる白川は、
祇園につながる川です。
以前は遊泳もできた、
ものすごきれいな川なんですよ。
そこにおしどりが訪ねてきたりして、
ほっこりしたお食事が
できると思います(ウットリ)。
白川橋西入る
075-771-5973
火曜日がお休みです。

一之船入(いちのふないり)
横に流れる高瀬川が涼しい、町屋づくりの
創作中華の店です。
3500円、5500円のコースがおすすめですよ。
二条河原町東入る
075-256-1271
日曜日がお休みですから、ご注意ください。
── 昨年は、貴船の川床をご紹介しましたので、
今回は地元の人に人気の
「涼めるお店」のご紹介ですね。

サカベ
2軒とも、ぜひ!
そして、夜になったら、このシーズンは
やはり鵜飼いです!

嵐山(7/1から9/15まで)
鵜飼いを見学できる乗り合い舟は
19:00、20:00の2回出航。
075-861-0302
嵯峨嵐山駅から南へ徒歩15分


宇治(7/1から9/12まで)
宇治駅から10分 
鵜飼いを見学できる乗り合い舟は
19:00に塔の島から出航。


嵐山の鵜飼いは、
乗り合い舟(1700円)に乗って
見ることができます。
貸し切りだと、1艘2時間40000円。
ここの鵜はのんびりしていて
ものすごかわいいです。
途中で鵜がハネを乾かしている
「休み処」みたいなものがあるんです。
そこで背伸びして
「どうえ? わたしのハネ?」

── 鵜が?

サカベ

嵐山の鵜が。
それがかわいいんですよ。
川に入っているそのほかの鵜は
ほとんどオットセイのように
ゲッパッ、しているんですけどね。
舟に乗って鵜飼いを眺めていると、
売店の寄せ舟が
おでんやら花火やらを売りに来ます。
花火は、火をつけて
川に浮かべる形のもの。
夜の川に花火を浮かべるのは
ロマンチックですよ(これまたウットリ)。

一方宇治川の鵜飼いは流れが急で
きっつう泳がなあかんので
鵜があわただしいかんじです。
泳ぎも必死、魚をのむのも一生懸命で
厳しい目つきの、しかし
それだからこそひたむきな鵜が見られます。
乗り合いの船(1800円)もありますが、
京料理の辰巳家(たつみや) さんの舟も出ますよ。
1艘につき25000円で2人〜10人までの
貸し切り専用です。
お食事は8000円で用意してもらえます。
舟上でお料理をつまんだのち、
お部屋で残りをゆっくりと食べられますよ。
0774-21-3131

── 京都で味わう「涼しさ」は
温度というよりも、
目や肌や耳で感じるものなんですね。

サカベ
‥‥そうです、もうひとつ忘れてならないのが。
── ならないのが?

サカベ

それは、「香り」です。
香りって、涼しいもんなんですよ。
けったいな、きつい匂いはだめですけどね。
お香は基本的に、香水とはちがって
身につけるものではなく、
お部屋で焚くもの。
雨の日、かんかん照りの日、
四季折々で、お香の種類や
焚き方がそれぞれ違ってきます。
お寺などで焚いているお香も
そういう心づかいがされているんですよ。
有名なお香のお店、
松栄堂(しょうえいどう)さんで
お香のつくり方の説明を受けることもできます。
こちらも予約が必要ですので、
075-212-5591までご連絡ください。
(所要時間は30分〜1時間です)


お香をつくる原料


香木(白檀など)を切っているところ

──

お店でも買い物中に
いろいろ香りを楽しめますし、
松栄堂のお香はおみやげにもおすすめですね。
涼しい香りをゲット!しましょう。


サカベ
ああ、でも‥‥
これからお盆にかけて京都に来られる方は
新幹線のホームに降り立ったとたん
ムアー!ニチャー!と京都の暑さが
襲ってくると思いますよ。
ま、そこが夏の京都の
なんとも言えんとこなんですけど。
── 「旅館 銀閣」は駅から近いので、
まずは荷物を置きに寄れるのがいいですね。

サカベ

はい、涼しく身軽な格好で
歩いていただきたいです。
とはいえ、新幹線に長い時間揺られてすぐに
暑いなかを歩かれるのはしんどいでしょう。
そこでこの夏、「旅館 銀閣」の料理長が
お部屋でひと息ついていただけるような
お弁当をあたらしくつくりました。
4名さまよりお承りいたしますよ。
もりだくさんでお得!
グループでいらっしゃる方はは、ぜひ。

── けっこうボリュームがありますね。
小巻玉子、笹巻麩、諸子南蛮漬、丸十ワイン煮、
海老のてんぷら、海老芝煮などのたきあわせ、
ちりめん山椒御飯に冷し茶碗蒸し、
杏仁豆腐などなどなど‥‥。
これ、値段はおいくらで?

サカベ
お昼(11:30〜14:00)は2200円です。
季節のものをふんだんに入れますので、
時期によって材料が変わります。
お部屋(宿泊いただくお部屋とは異なります)で
ゆっくりお召し上がりいただけますよ。
ご希望の方は、どうぞご予約ください。
会席や夜のお弁当(4000円)の
ご用意もあります。

銀閣のお料理スタッフのみなさん
── ここでいったんからだを休めてから
出発できますね。

サカベ

‥‥それから「旅館 銀閣」では
「おこしやす」の気持ちを込めて、
暑い京都を歩かれるときのために
ペットボトル入りのおいしい「お水」を
ご用意いたしました。

お部屋に入られたときに
飲んでいただいてもいいし、
お部屋の冷蔵庫で冷やして、
翌日の街歩きに持って行っていただいても!

──

おおすごい、うれしいサービスですね。
だてに水好きじゃない、さすがサカベさん!


サカベ
ただしそれは、
阿蘇の、熊本産の水なんですけどね。
なぜか、これが。
── うわははは。なぜか、これが。

サカベ

いつか京都の名水のボトルを
ご用意できるときを夢見て‥‥
でも、 ご用意したお水を
味わっていただく姿を思いながら、
おいしいのを選びましたから!
暑い季節ならではの楽しみを味わいに
ぜひ京都にいらしてくださいね。


お寺で焚いているお香は、ほてりをしずませたり
気持ちを落ち着かせてくれる気がします。
京都の川で、名水で、香りで涼しむ。
五感すべてで味わう涼しい空間を
訪れてみませんか。
夏の京都が、お待ちしています。

 

2004-08-08-SUN

BACK
戻る