京都
「知りあいの宿」を
つくろう。
夏休み、京都は案外空いている。




全国的に冷夏となった今年の夏ですが、
京都も例外ではありませんでした。
まあ、「暑い」京都ですから、
そんなに寒くなったりはしないのですが、
多くの人が訪れたお盆の時期には、
たくさんの雨が降りました。
いま、京都の「夏」は、どんなかんじでしょうか?

8月の終わりになって、
京都にも太陽が戻ってきましたよ。
もう、あっつい、暑い、
カーッとしてムーッときます。
さっきも、「ほぼ日」専用ケイタイに
ご宿泊のお客さまから
「涼めるところを教えてください」って
ご質問があったところなんですよ。
── 「旅館 銀閣」にお泊まりの方からいただく、
いちばん多い問い合わせは何ですか?
やっぱり「お食事どころ」と
「おみやげもん」でしょうか。
お食事は、旅のなかでも大切な時間ですから、
ご要望をよくうかがって、
おすすめできるところを
そのつど考えるようにしています。
おみやげは、有名なもんは
京都駅やデパートで揃っているけれども、
「サカベさんならではのものを
 教えてください」
って
みなさんよう言うてくれはるんですよ。
── 決まりきった「おみやげやさん」では
手に入らないものを、ということですね。
地元の人しか知らない、
京都の「ええもん」が訊きたいですねぇ。
そしたら、これまでわたしが買ったなかでも
とくに大切にしている、
とっておきの「京都のもの」をお教えしましょう。
ジャカジャーン。
それは、「茶筒」です!
── ちゃづつ。
お茶っ葉を入れておく、
まるい入れもののことですね。
はい。
開化堂(かいかどう)というところが
つくっている茶筒なんですが、
銅でできているんです。
これは、ほんまに一生もの!
使い込んでいくと、あめ色の、
ものすごくいい色に変わるんです。
ふたをしめるとき、
ふたを筒の上にポンとのせると、
「すーー」と、落ちるんです。
ほんまに「すーーーー」って、しまる。
それがうたい文句なんですけどね、
そこのご主人は、もう、
いっつもそれを見せてくれはるんです。
── 「すーー」、見てみたいですね!
その茶筒は、どこで買えるんですか?
錦小路(にしきこうじ)の有次(ありつぐ)さんに
置いてあります。
お値段は、8千〜1万円くらいかな。
── 有次には、調理器具が
たくさん置いてありますから、たのしいですよね。
ほかに、気軽なおみやげに向いているものを
教えてください。
京みやげには山椒が有名ですけれども、
原了郭(はらりょうかく)というお店の
黒七味、これはおすすめです。
山椒がきいていて、おいしい。
── 黒七味というからには、黒いんですね?
ええ、黒いですが、ちゃんと辛いですよ。
おうどんやどんぶりにひとふりしていただくだけで、
京都の味になります。
この黒七味、手作業でつくられているんです。
── 山椒のきいた七味は、ほかの土地では
手に入りにくいですからね。しかも、黒い、と。
ところで、すでに暦では夏から秋へと
移っていますが、
これからの季節に向いている
持ち帰りのできるお菓子は、ありますか?
そしたらね、
四条通の祇園に近いところにある路地を
北にちょっと入ったところにある、
甘泉堂(かんせんどう)の、
水羊羹と栗蒸し羊羹ですよ!
これは、ぜひ食べていただきたいなぁ。
9月までは水羊羹を扱っていて、
10月からは栗蒸し羊羹が出ます。
── 路地を入るんですね。
場所がわかりにくそう。
通りすがりにお店を見つける、ということは
まずないでしょうね。
ここをきちんと目指して行かな、
わかりません。
目印は、何必館・京都現代美術館。
この美術館の脇を北に行くんです。
栗蒸し羊羹は、竹の皮で蒸してあって、
竹のい〜いかおりがするんですよ!
── お、おいしそう。
それから、もひとつ
「見つけにくい」店をご紹介。
松屋常磐(まつやときわ)というお店で、
京都御所の近くなんですけどね、
丸太町と堺町の交差点を、南に行く。
目印は、御所の堺町御門。
そこを南に約50メートル、です。
オリエンテーリングみたいになってきましたね。
── 何必館を北、堺町御門を南。
時代劇の気分になってきました。
松屋常磐さんでは、
みそ松風というお菓子と、きんとんを
扱っているんですが、
前日までに
電話で注文をしておかなくてはいけないんです。
注文しておいたお菓子を受け取りに、
松屋常磐へ行く。のれんをくぐる。
── 御所から歩いて、のれんをくぐる。
そこには、なんと、畳の部屋があるだけ。
── 店はない!
ない。
前日に入った注文の数だけ、
みそ松風の入った紙袋が、整然と並んでるんです。
── ほー!
ちょっと、変わってていいでしょう?
やさしいお味で、おいしいですよ!
あと、ちょっと変わっているものとしては、
ひとつ、ええのがありますよ!
お友達とティーパーティーをするならば!
── するならば!
甘春堂(かんしゅんどう)の
茶碗のお干菓子は、どうでしょう!
茶寿器といって、
お茶碗の形をした、干菓子なんです。
実際に、お抹茶を入れて、
飲むことができる
んですよ。
── えっ! お抹茶をお菓子の中に注ぐんですか?
お茶を入れたら、
お菓子は溶けてしまわないんですか?
何べんかは、大丈夫です。
お抹茶入れて、みんなで何回か飲んで、
パキパキっと割って食べる。
お菓子の甘みに、しみ込んだお茶の味があいまって、
いいお味になるんですよ。
これ、楽しいでしょう。
── いいですね!
ちゃんと、その「お茶碗」のなかで
お抹茶をたてることもできるんですよ。
── ひゃ、すごい。
お干菓子なのに、丈夫ですね‥‥。
ところで、お抹茶、持っていないんですけれども。
そしたら、裏千家御用達の
松風園(しょうふうえん)で
お抹茶を買わはったらよろしいです。
ここは、9月1日に、御所の近所に
新しいお店をオープンするので、
わたくしも、たのしみにしているんです。
── わかりました、松風園、9月‥‥、と。
ところで、サカベさん、森さん。
この「京都に『知りあいの宿』をつくろう」
キャンペーンは、8月31日までとなっています。
でね、ご相談なんですけれども、
読者のみなさんから、こんなお問い合わせを
いただいているんです。


京都が大好き!なので、ウキウキ♪ドキドキ♪
ぜひぜひ! お泊まりした〜い!!
しか〜し! 悲しいかな・・・私は北海道民!
行きたい!で、すぐには飛んでいけません。
だけどダーリンってば、
8月31日までの交渉しかしておられない。
「大ショーック読者」が、ごまんと居るはずです。
・・ということで、
期日を延期していただけないでしょうか?
たとえば「秋」は無理でも「真冬」にも同じお値段で
お泊まりできるようになったらうれしいです!
(倫子)

この企画、イイ! ほんと、イイ!!!
いっつも迷ってたんですよねぇ、お宿探しでは。
「行きつけの店」みたいなお宿、
ホント欲しかったー。
今回はシーズンオフということで
格安なお値段で泊まれるんですよね。
もちろん、人ごみが少なく、
ゆっくり過ごせるのもいいんですが、、、
旅行者としては一度でいい、
一度でいいからシーズンオンの
京都を堪能してみたい!!!
でも料金割高になっちゃうし、
リーズナブルなところは既に満室状態だし。
なんとか、企画の存続、お願いします!
(おのくみ)
── 森さん、どうでしょう?
秋以降も「旅館 銀閣」に、
「ほぼ日」の知りあいの宿に
なっていただく
というのは‥‥。
みなさまのご意見、ほんとうにありがとうございます。
うれしい、うれしいです。
ぜひ、やらせていただきたいです。
── でも、比較的空いている夏ということで、
できた企画でしたからねぇ。
予約でいっぱいだったら無理ですし、
料金も高くなるのでしょうし。
ええ、満室の日もありますね。
でも、わたしたちにとって、この企画が、
とても大切なものになってきたと思っているんです。
「ほぼ日」のお客さまと接してわかったことや、
もっとこうしたいとかいう反省やら、
たくさんのいいことがあるんです。
旅館のみんなも、いつも以上の活気がでてきたんですよ。

9月以降のことについては、みんなにも相談して、
できるだけやる方向で行きたいと思います。
数日、考えさせてください。
来週、発表することでいいですか。
── もちろんですとも、「やる方向」ですね。
「やらない方向」に決まっても、
気にせずにおっしゃってください。

では、みなさん、次回は、
秋以降の「知りあいの宿」についてお知らせいたします。
少々、お待ちくださいね。

2003-08-29-FRI

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