明日に向かって捨てろ!!
〜ボーズの脱アーカイブ宣言〜

第8回『トリセツ』

── ボーズさん、とりあえず、
例の箱をどうにかしたほうが
いいと思うんですよ。
ボーズ あ、ゲーム箱?
これなー、どうしようかなー。
なかなか難しいねー。
── さすがにこれをまるごと捨てるのは
無理だとしても。
ボーズ んんん、でも、どうにかしなきゃね。
‥‥じゃ、トリセツかな。
取扱説明書を捨てるというのはどうだろ。
── あああ、なるほど。
ボーズ ほらほら、こういうの。

── これはなに、
いわゆる完品じゃないわけだよね?
箱と中身と説明書っていうふうに‥‥。
ボーズ あ、そろってないそろってない。
トリセツだけ束ねてあるの。
── じゃ、捨てていいでしょ。
ボーズ いいよねえ。
── うん。まずはトリセツから!
「箱ごと捨てなさい」と言えない
自分が情けないですけれども。
ボーズ とりあえず、ソフトはあるわけだし。
まあ、どっちにしても
やりゃあしないんだけどさ。
メガドラとか捨ててもいいんだけどなあ。
── そんなこと言ったら全部捨てていいでしょ。
ボーズ や、でもさ、ファミコンとかは、
いまちょうど発売20周年とかで
引っ張り出す機会があったりするじゃない。
── メガドラだってそのうち
20周年だ、30周年だっていう話になるよ。
ボーズ あ、そうか! そういうことか(笑)。
── そういう考えが
無駄なアーカイブ化を招くんですよ。
ボーズ なるほどなあ。
‥‥とりあえず、今回はトリセツだけ。
── ‥‥はい。そうしましょう。
こういうふうに、ときどき冷静に見ていくと
この箱も徐々になくなるかもしれない。
ボーズ オーケー。ちょっと、このトリセツ見ながら、
「懐かしいなー」みたいなこと言ってみる?
── 捨てらんなくなりそうだなあ。
ボーズ 言えてるね。
── でもやってみよう。楽しそう(笑)。
ボーズ ええと、こりゃなんだ?
「メガCD専用」って書いてあるよ。
もう、意味がわかんない(笑)。
── あ、『夢見館』だ。
最初、メガCDで出たんだっけ?
チョウチョがひらひら飛んでるやつだよね。
ボーズ よく憶えてないっすね。
あ、ヒューカードもあるわ。
わっ、『ストII』のトリセツだ!
これ、ふつうの『ストII』?
── いや、『ダッシュ』ですね。『ストII’』。
ボーズ そっかそっか。
── 時期も機種もバラバラですねえ。
あ、これ『プライムゴール』だ。
ボーズ あったねー。これ別の連載になりそう(笑)。
あ、『SWITCH』とかあるよ。
── これ、どなただったか、
劇団関係の方がつくったんですよね、たしか。
ボーズ えっとね、喰(喰始:たべはじめ)さん。
WAHAHA本舗の。
── そうかそうか。
あ、トリセツも凝ってるなあ。
変なゲームだったもんね。
ボーズ こっちは、うわ、ミニ四駆のゲームだ。
いろいろ買ったもんだなあ。
── あー、これ! 『ランドストーカー』!
好きだったなぁー。
難しかったなー、最後のとこ‥‥。
よくクリアーしたよな、俺、これ。
ボーズ なーんか、難しかったよね、これね。
── 難しかった。3D空間を2Dのゲームで
無理矢理表現してるから、
わかんないんだよね、どこがどこなのか。
ボーズ そうそう。
── でも、いいゲームだったなあ。
絵とか色とかセンスよかった。
ボーズ あ、『スーパーフォーメーションサッカー』。
── あー。もうそれ、
ボーズさん、かなりやりこんでるでしょ。
ボーズ うん。カニジャとかいるんだよね。
(実名選手をもじった選手名)
── カニジャ、カニジャ(笑)。
カニジャ、マラドナ。
ボーズ で、なんか、まあ、
いまのサッカーゲームの芽は、
ここにあるんだよ、たしかに。
── うん。世界にこれしか
サッカーゲームがなかったら、
いまでもこれ、ふつうにやってると思う。
ボーズ たしかに。サッカーはこれ、ってなるよね。
── お! 『バーチャルレーシング』。
ボーズ これはちょっとやりたいね、本気で。
── うん、これはもう、完全に一周してるなあ。
ボーズ ふつうにかっこいいよね。
これがなければいまのレースゲーム、
マジないっていう、ね。
わ、『ポケモン』が出てきた。
最初の『ポケモン』だ、これ。
誰も、あんなに売れるとは、
まだ思っていなかった。
── 郵便番号が三桁だ。
ボーズ 時代を感じるっつーか、
まだ売れてなかったんだなって思わせるのは、
絵としてピカチュウが
ちっともフィーチャーされてない。
── あああ、ほんとだ(笑)!
ボーズ あ、この『エムブレム』のイラスト見てよ。
── え? なにこれ?
ボーズ パチモンみたいだよね、これ(笑)。
オフィシャルの絵とは思えない。
マルスってこんな顔だっけ?
── オグマが、めちゃめちゃ
少女マンガよりの顔してる(笑)。
ボーズ 10年とか経っちゃうと、一気に。
お、これは『スーパー ストII』だ。
── やったなー。ほんと、やった。
さんっざん、やりました。
ボーズ ねぇ? さんざん。
── 最初、3DOでしか出なかったんだよね。
ボーズ そうそうそう。
── 3DO買うかどうか本気で迷ったもんな。
ボーズ やっぱ、こういうの見てると思い出すね。
あったねー、なんつって。
そういうことのためだけに
とっといてるようなもんだよな。
── でももう、十分っすよ。
ボーズ うん。これがあったからといって、
べつに、やりはしないから。
あったという事実がここにあるだけで。
── こうやって広げて眺めてると、
また愛着が湧きそうで怖いけど(笑)。
ボーズ 「えー、捨てちゃうんだー?」
っていう感じはするよね(笑)。
── するする。
ボーズ でも、こういうものを捨てていかないと!
ゲームは出てるわけだから、どんどん。
── どんどん買ってるしね。
ボーズ 買ってるし。説明書は、
毎日のように増えていくわけだから。
こんなもの、残してる場合じゃない。
── うん。あ、でも、最初の『ポケモン』は
とっといてもいいんじゃない?
ボーズ いらない、いらない、いらない(笑)。
それこそキリがない。
── じゃあ捨てましょう。
ボーズ うん。捨てる意味合いとしては、やっぱり、
どんどん新しいもの出てるわけだから。
ゲームは現在進行形のものだから。
── 箱もそろってないんだし。
ボーズ そう。完品なら、まだしも。
── 捨てるべし。
ボーズ 捨てるべし。
── なんか、非常に満足している我々ですけど、
「うじうじ悩んでけっきょく説明書か!」
という声も‥‥。
ボーズ 「さっさと箱ごと捨てろ!」とかね(笑)。
(近日中にまた取材します!)

2003-10-16-THU

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