ほぼ日テレビガイドシリーズ  春の連ドラチェック2014  あややとふたりのプロフェッショナル  春の特別コンパクト版ほぼ日テレビガイドシリーズ  秋の連ドラチェック2014  あややとふたりのプロフェッショナル
春のおすすめドラマを 3人に3本ずつ挙げてもらいます。
あやや ‥‥じゃないですか、やっぱり!
森下 そうなの、そうなの!
荒井 あーー、そうかもなー。
── ちょ、ちょっと待って、
まだ録音してないんだから。
もーー。
あやや あと、NHKのドラマ10枠は
ずっといいですよね。
森下 おもしろいよねー。
荒井 『聖女』、おもしろかったですね。
広末さんにすごく合ってる。
あやや 合ってる、合ってる。
あの広末さんはね‥‥いやらしい!
森下 そうそうそう。
あのいやらしさはよかった。
私、いままでの広末さんの役のなかで
いちばん気持ちが入ったかもしれない。
あやや わかります、わかります。
広末さんのいやらしさが全面に出てて、
いままでそんなふうに描いてくれたドラマって
なかなかなかったんですよ。
荒井 あー、たしかにあそこまでの悪女は
なかったかもしれない。
森下 あの立ち位置の広末さんは、愛せる。
あやや 本人の天然成分も入ってる気がするんですよね。
その、ぎりぎりのところが
まさに「広末涼子」な感じで。
森下 そうそう、ぎりぎり、ね。
なんか、すごくこう、説得力があったのよねぇ。
「あぁ、この人なのかー」って存在感。
あやや だって、男の人って、
みーーんな広末さんのこと好きですからね。
森下 え? そうなの?
私、蒼井優ちゃんがそうだって聞いたよ。
あやや あ、そうなんだ。
森下 男の人はみんな蒼井優が好きだ、って。
あやや どうですか、荒井先生。
荒井 いや、まぁ、そういう人は
いっぱいいるとは思いますけど、
「みんな」というのは極論かなあと。
いろいろな好みの人がいますからね。
森下 え、そうなの。
あやや どうなんですか、永田さん。
── 男が傾向としてどうかというと、
まあ、ぼくのまわりの男を見るかぎり、
蒼井優さんを好きな男よりも
広末涼子さんを好きな男のほうが
圧倒的に多いでしょう。
荒井 かな。
あやや あ、そうなんだ。
森下 そうなんだー。
じゃ、なんだろう、あの意見は。
── そんなことを詳しく言わなくても
いいかもしれませんが、
ついでなので言うと、
男が広末涼子さんを語るときというのは、
「男どうしで語るとき」のほうが
圧倒的にボルテージが高いですよ。
あやや・
森下
へーー。
荒井 逆に、女性の前でほめやすいのは、
広末涼子さんよりも蒼井優さんでしょうね。
── そうそうそう。
森下 あーー、わかる気がする。
あやや たしかに、すごく、わかります、それ。
そうか、わかった、わかった。
私、わかりましたよ、
広末涼子さんのポテンシャルが。
荒井 まあ、もちろん、人によるとは思いますが。
あやや いや、でも、うん、わかった。
森下 うん。そういうことか。
── ところで、もう30分以上経ちますが、
いっこうに今季のドラマの話に入りません。
あやや ああ、ごめんなさい、そうだった。
荒井 どうやってはじめるんでしたっけ、これ?
森下 なにせ、1年振りだからね。
春は、あややが産休で、
それぞれコメントを出しただけだったから。
あやや あああ、そうか!
それでなんか、ずっとしゃべっちゃうんだ!
3人で集まるの、1年振りだったから!
── 顔を合わせるなり、
最近のドラマの話を延々しはじめるという‥‥。
あやや いや、もう、ほんと、たのしい!
最高! この瞬間! 生きてる!
荒井 お帰りなさい。
ま、それはそうと、
そろそろはじめましょうか。
── 荒井先生、いつもありがとうございます。
あやや
黒服物語 テレビ朝日系●金曜日午後11:15
あやや じゃあ、行きましょうか。
ど・れ・に・しよっかなーーー。
クフフフ‥‥。
── あやちゃん、不気味不気味。
あやや いや、もう、にやけちゃって。
意外に深夜枠から行っちゃおうかな!
『黒服物語』!
金曜日のテレ朝、夜11時15分。
荒井 お、トリック枠ですね。
あやや ああ、荒井先生の、
「枠」で語るこの感じ!
なつかしいーー。
森下 ちなみになんで『黒服物語』?
最初に挙げるってことは、
なんか引っかかってるんでしょ?
あやや そうなんです! よくぞ訊いてくださいました!
このドラマね、
『女帝 薫子』のにおいがするんですよ。
観ましたか、『女帝 薫子』?
桐谷美玲さんが「おら、負げねぇ!」って言うやつ。
荒井 あー、銀座のホステスの。
あやや そうそうそうそう。
森下 こっちは池袋のキャバクラが舞台なんだね。
たしかに似てるかも。
あやや ま、一歩転ぶとB級なんですけど、
テレ朝はそういうB級っぽいおもしろさを
料理するのがうまいと思うんですよ。
「こんなのおもしろいのかな?」って感じで、
ちょっと興味本位で観てみたら
おもしろい! みたいな。
荒井 たしかに、テレ朝この枠は
そういうドラマが多いですね。
『特命係長・只野仁』とかもここでしょ。
あやや そうなんです!
つまり、B級をB級として
ちゃんと遊ぶ人たちがつくってる枠。
荒井 『女帝 薫子』もここでしたっけ?
あやや 同じテレ朝深夜ですけど、ここじゃないんです。
『女帝 薫子』は日曜の深夜。
ただ、スタッフはけっこう重なってます。
荒井 あと、漫画の原作が同じ方ですね、
『女帝 薫子』も『黒服物語』も。
絵を描いてるのは違う人なんですけど、
原作は、倉科遼さん。
森下 『クライング フリーマン』の原作者ですね。
── 『クライング フリーマン』!
あやや なんですか、それ。
森下 『クライング フリーマン』だよ、知らない?
裸で踊りながら殺すんだよ。
泣きながら、裸で踊りながら殺すの。
── でも、かっこいいんだよ。
ギャグマンガじゃないんだよ。
森下 そうそうそう。
泣きながら、殺す。
だから『クライング フリーマン』!
── 『クライング フリーマン』!
荒井 ‥‥あまりに自信たっぷりなので
言い出しそびれましたが、
『クライング フリーマン』の原作は
小池一夫さんですね。
森下 ‥‥はっ!!
── あ、そうだ。
小池一夫&池上遼一の名コンビ。
あやや なになに? どういうこと?
森下 な、名前が似て‥‥。
── しかも、『クライング フリーマン』の
原作じゃなくて、絵のほうの
池上遼一さんとごっちゃになったんだな。
荒井 倉科遼さんと池上遼一さん。
「遼」だけじゃないですか。
── ヘイヘイ、しっかりしろ、向田邦子賞!
森下 ひぃ。
あやや 永田さんも思いっきり
のっかってたじゃないですか。
── うん。
『クライング フリーマン』っていう
タイトルが出ただけでうれしくてさ。
荒井 ドラマの話に戻りますけど、
柏木由紀さんが
キャバクラ嬢役に初挑戦だそうです。
この人、なんかエロいですよね。いい意味で。
あやや そうそうそうそう、
なんかエロい。妙にエロい。へんにエロい。
いい意味でエロい。
── エロいエロい言うんじゃありません。
あやや 柏木由紀さんといえば
秋元康さんがプロデュースしてたドラマ、
あれ、おもしろくなかったですか?
荒井 テレ東でしたっけ。
ええと、『ミエリーノ柏木』。
あやや そうそうそう、あれも深夜枠でしたよね。
「なんとなく観てたらおもしろい深夜枠」
って、ありますからね。
意外に掘り出し物だった、みたいな。
『黒服物語』も気楽に観てみたい。
荒井 そうですね。
── なるほど。
じゃ、つぎのドラマに行きましょう。
‥‥森下さん、どうしました?
森下 『クライング フリーマン』の
ダメージが大きくて‥‥。
倉科先生、池上先生、ごめんなさい‥‥。
あやや
ドクターX 〜外科医・大門未知子〜
 テレビ朝日系●木曜日午後9:00
あやや つぎは‥‥どうしようかな‥‥。
でもやっぱりこれ、行っとこう!
米倉サマの『ドクターX』!
森下 毎回、あるね(笑)。
あやや もうね、ほんと、毎回、語ってます。
── 解説すると、
この「連ドラチェック」というコンテンツは、
半年に1回やってるわけですが、
米倉涼子さんも、半年に1回のペースで
ドラマに主演している感じなので、
我々はこの場で毎回、毎回、
米倉さんについて語ってきたわけです。
とりわけ、『ドクターX』は
第1弾が2012年秋、第2弾が2013年秋、
そして第3弾がこの秋スタートということで
ここで語るのも3回目という。
あやや そうなんです。
もう、米倉サマの生き様も、
カラダのすばらしさも
すべて語り尽くした感があります。
そうそう、米倉サマのカラダといえばね‥‥。
── 語るんかい。
あやや 米倉涼子さんと岩下志麻さんが出た
『ボクらの時代』って、観ました?
森下 『ボクらの時代』って、日曜の朝の?
あやや そうそうそう、あれにね、
米倉サマと岩下志麻サマが出てたんですけど、
米倉サマのコスチュームが
白いタイトなワンピースにミニスカート!
ワンピースは当然ノースリーブで
胸元はスクエアにあいてました。
こう、ガバッと! 四角くガバッと!
── わかった、わかった。
あやや でね、米倉サマね、
途中の流れは忘れましたけどね、
そのトークのなかで、
こんなことをおっしゃったんですよ!
「わたし、カラダに自信なくて」と!
荒井 えー(笑)!
あやや 「カラダに自信なくて」と語る米倉サマが
どういう服を着てるかというと、
タイトな白のワンピースなんですよ!
ミニスカートなんですよ!
ワンピースはノースリーブで
胸元はガバッとスクエアにあいてるんですよ!
森下 ははははは。
あやや もう、米倉サマはなにを考えているのか。
脚も腕も胸元もまったく隠さずに
「カラダに自信なくて」って!
で、その発言を受けた、
岩下志麻さんの返しがすごかった。
森下 なんとおっしゃいましたか。
あやや 「フフフ‥‥、そうなの。
 そう見えないけど」と!
荒井 はははははは!
あやや いや、あれはインパクトあった。
日曜の朝からすごいものを観た。
米倉サマのドラマは語り尽くしましたけど、
米倉サマの存在自体については、
まだまだ語れることがありそうです。
荒井 米倉さんって、
ドラマの主演が途切れないですけど、
最近は基本、ぜんぶ当たってますよね。
あやや 当たってます。とくにテレ朝は。
荒井 米倉×テレ朝は、ほんと外さない。
あやや なんでしょうね。
やっぱり、キャッチーなんでしょうね、
こう、米倉サマの存在が。
森下 米倉さんのお芝居って、
輪郭がはっきりしてますよね。
歌舞伎みたい、というか。
あやや そうそうそう、歌舞伎っぽい。
目を見開くパターンと、
アッハッハッハと笑うパターンと、
モデルウォーキングするパターンと、
まさに「米倉!」っていう「型」があって
まさに歌舞伎の見得みたいですよ。
森下 そうそうそう。
あやや 「いよぉーー!」みたいなね。
「よぉーねぇーくぅーらぁぁー!」みたいな。
荒井 なかなかいないですよね、こういう人。
テイストとしては、
藤原紀香さんとか、近いはずなんだけど、
違うんだよなぁ‥‥。
あやや む! 藤原紀香さん!
荒井先生、その名前を出しますか!
森下 あやや、すごい好きだよね、藤原紀香さん。
あやや 大好きなんですよー。
あの、すみません、
‥‥言ってもいいですか?
一同 言うんでしょ?
あやや 紀香さんは、ルックスもすばらしいですし、
内面的にもとてもかわいいところが
あるんですけれども、
「生き様」として、ですね‥‥。
森下 出た、「生き様」!
あやや 「生き様」として、
「知的要素」を加えちゃったんですよ。
そこが米倉サマと違うところで。
── 先回りしてフォローしますが、
「米倉涼子さんが知的じゃない」
ということではなく。
あやや ということではなく!
米倉サマは、そういった新たな要素、
ふつうの女優さんが年を重ねるに従って
美貌を徐々に失っていくかわりに
取り入れたくなるさまざまな要素を、
まったく取り入れようとはせず、
とことんじぶんをB級の領域に‥‥
あ、「B級」ってのは語弊があるね。
こういうときは、きっとここにいる
どなたかがフォローしてくださるはず!
── 頼んなよ、人に。
森下 つまり、エンタメに徹するというか。
あやや そう、森下さん、それです! ありがとう!
新しいチャレンジによって
道を踏み外すことなく、
米倉サマは「エンタメ」に徹してるんです。
その点、紀香さんは、進む道に、
若干の迷いのようなものがある。
パーンときれいな紀香さんの
ままでいてもいいのに、
なんか、急にアフリカ行ったりするあたりに、
アーティスト路線に進むの?
オードリー・ヘップバーンを目指すの?
というような、見失ってる感を
どうしても感じてしまうわけですよ。
── つまり、簡単にまとめると?
あやや 紀香、考えすぎ!
そのままきれいでいればいいのに!
じぶんで物語つむぎすぎ!
── 「物語つむぎすぎ」(笑)。
森下 でも、紀香さんに限らず、
芸能人の方はみんな
そこがとても難しいところだと思う。
物語つむいでナンボってところもあるから。
── 「物語つむいでナンボ」(笑)。
荒井 まぁ、どうしても旬みたいなものがありますし、
じぶんで物語をつむいでいかないと
話題がなくなって、忘れられてしまうという。
あやや いや、だから、そこは、
物語をつむぐのが得意な人に相談して
つむいでもらえばいいんですよ。
荒井 そうですね。
森下 でもさ、うまくいかないパターンって
マネージメント側がつむぎたい物語と、
本人たちがつむぎたい物語が、
ものすごく乖離してるような気がするんだよぉ。
あやや そうそうそうそう、まさに!
── あのぅ、すみません、
非常におもしろい話が続いてますが、
今季のドラマと激しく乖離してます。
森下 このコンテンツのマネージメント側としては
ドラマの話に戻ってほしい?
── ぜひ、戻ってください。
みなさん、脱線の物語つむぎすぎ!
で、けっきょく、『ドクターX』は
今回もおもしろそうなんですか?
荒井 安定感あります。
テレ朝との組み合わせもすごくいいので、
視聴率取るでしょう、きっと。
あやや 前回の西田敏行さんは、
すっごいおもしろかったので、
今回の新メンバーもたのしみです。
高畑淳子さんも出ますね。
荒井 あとは、岸部一徳さんですよ。
テレ朝との組み合わせがすごくいい。
── 出た、荒井先生が以前から提唱している
「岸部一徳さんが数字持ってる」説。
荒井 とくに岸部一徳さんとテレ朝の組み合わせは
視聴率、鉄板です。
『相棒』もピークのころは
岸部一徳さんが出ていたころじゃないでしょうか。
森下 でも、映画版で死んじゃったんだよね。
荒井 視聴率のためにも、
官房長は生かしておくべきだったかもしれない。
── 諸説入り交じっているところで、
次回に続きます。
ていうか、まだ2本しかしゃべってない!


(つづきます)


 2014-10-21-TUE
 

 


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