ハハ・スガノからの指令

「ほぼ日」乗組員のなかで、
壱の気持ちをもっともわかる男、ROCK西本。
「壱を見ていると、まるで自分の幼少期のようだ」
とまで言います。
壱は友達といっしょにいるとき、
自分しか理解不能の、ミョーな虚勢を張っていて、
見ている者の「なんじゃこいつは」感を煽ります。
空気が読める、ナイスな返しができることの大切さを
アピールし放題なだけが男じゃない、ってことを
教えてやってください、ROCKさん。

GO!


リカ
あー、壱だ。かわいい!
クッキー食べる?

ロック
あきませんて!
女の人が寄ってきてキャイキャイいうたら
こいつはあかんようになるんですわ。
男は社会に出てひとり、
きっついんでっせ。
あー、あかん、もぅ〜〜〜
こんな、お菓子与えたら!!!

小さい子どもを見ると
何でもあげたくなる病の、
りか先輩。


リカ
なんでー? かわいいじゃん。ウフ。

ロック
これだから、女の人は!
女にキャイキャイ言われる状態で
毎日すごすってことはね、
楽して育ってるって
ことなんですよ。
大人は、とくに女性は、
ニコニコと寄ってきてくれる。
ところが、ROCK西本は、そんな反応は見せない。
どう接していいか、壱ははかりかねているようす。

挙動不審な壱。


ジュース飲んでいい?

ロック
ええよ。

(口のまわりについたジュースを袖でぬぐおうとして、
 チラッと西本の目を盗み見る)

ロック
いま、こいつは見極めとる。
この人は、袖で口を拭くことについて
どういう反応を見せるか。
「どの時点から怒るかな、この人」って。
よしよし、その調子じゃ!

何をやったら怒るかな?このおっちゃんは。


ロック
男の子って、じつは、男に相手されるのが
うれしいんです。
みんな、年上の男に育ててもらう
ようなもんですからね。
幼少期にどれだけ近しい年上の男友達がいるか、
これ、ごっついポイントですわ。
西本の怒りポイントトライ&エラーをくり返しているうち、
ふざけモードに入ってきた壱。
なぜか「おならくさーい」
と、くり返して叫んでます。

「おならくさーい」と叫びながら、
遠巻きに「遊んで」と
誘ってるんですね。


ロック
とにかく、ここのイスに座りなさい。

スガノ
何なんですか、あの「おならくさーい」は。

ロック
「おならくさい」は、彼にとって
仕入れたばかりの大人のことばなんですわ。
くり返し言ってみたいんです、そういうのは。
むちゃくちゃ気に入っているようですね。
イスに座りなさい、と言い出してから15分が経過。
いま、イスに座ることが、
「場を読めるかどうか」のポイントなのだ!

だんだん近づいてきた。


ロック
よしよし、ええな。
こんなかんじで、
そのとき自分がどうしたらいいのかを
見極めていけよ。
最終的には、君にはあるよ、
場を読む才能が。ようわかった。
でも言うとくわ。
自分で思ってるほど
オマエ、ウケてへんで。

スガノ
ありがとう。その自覚をさせるだけでも
親はたいへんやわ。

ロック
こらぁ〜〜こいつ〜〜〜。
ウヒャヒャヒャ!

突然じゃれあうふたり。


スガノ
結局これがやりたかったんやなぁ、ROCK。
はやいとこ嫁もらいなさい。

ROCK先生
ありがとうございましたっ!

ハハ・スガノの結論

厳しさで有名な
少年野球に入れましょう。
サッカーではあかんな、
こいつは。




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2002-12-28-SAT


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