三谷龍二さんのあたらしい場所。[10cm日記]
 


12月7日 
床を塗る
工事が遅れていて、完成はまだまだの様子ですが、
とりあえず出来た部屋から
床塗りをしていくことにしました。
(そうしないとずっと永遠に現場のまま続く、
 と思えたからです)
 
塗装屋さんに相談すると
「バトン・フロアー」という床材塗料を使っている、
ということでした。
有害な硬化剤の入っていない、
自然系の安全な塗料だということです。
(注:大谷塗料。無鉛でシックハウスに係るトルエン、
 キシレン等厚生労働省が規定している
 化学物質を配合していない。
 塗膜が食品衛生法に適合とあるからすごい)
今日はそれをお借りして塗ることにしました。
拭き取りはいらない、といわれましたが、
表面に塗膜が付くのが怖かったので、
拭き取りはしました。
 
作業の前に、画材屋さんへ行って
1.5センチほどの平筆を買いました。
それでまず幅木部分を塗りました。
幅木は家にあったウオルナット材を使いましたので、
塗布するとぐっと深い色になりました。
床は既製品の栗のフローリングを使用しまたが、
色合いも木目もバラバラで、
流通品はこんなグレードなのか、と驚くくらいでした。
自宅の床は同じ栗でしたが、
自分で製材したものを使ったので、
幅も広く、長尺のものを使うことが出来ました。
それに比べると既製のフローリングは
50〜70センチの長さで継いであって、
それも山から出された小径木を、
とにかく幅9センチに裂いたという感じの木取りで、
色合わせも何もなくそれを繋いでいるものですから、
塗った時には板それぞれで色の違いが大きくて、
不満でした。
 
それでも塗装が終わると、
ようやく一部屋仕上がったことで気分も蘇り、
ゆっくり出来上がった部屋を眺めました。
東と南に窓があって、
とにかく午前中は光が溢れている部屋です。
低い壁で隣の部屋と仕切られているのですが、
ここの光が隣も明るくしてくれます。
 
大きさは縦長の、4畳半ぐらいの広さなのですが、
当初の予定より幅を少し広げることができたり、
必要といわれていた柱がなくていいことになったりで、
いろいろがよい方に転んでいって、
どうにか居心地のよい部屋になった、と思います。
狭いのだけれど、狭苦しくならないことを
一番望んでいましたので、一安心です。
家を作ることは、こんな風に不安と安心の繰り返しです。

2011-01-21-FRI

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